守られててもいいよね (ページ5)

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別れ、ページ5

内心震えた手で、ハンドガンを手にする。もう弾すら入ってない役立たずの筈なのに、これで死んで仕舞おうだなんて馬鹿な事を考えている自分は、もう駄目かもしれない。
ガチャ、と物音を立てて銃口をこめかみに当てる。はっ、はっ、と短い息が続く。死ぬって分かって仕舞うと、腹の痛みが何とも無かったかのように引いていっていた。
相手の足音が早くなる。
場所は一直線に俺の所。相手も焦っているのか、早く此処に隠れたそうにしている。だけどな、此処はもう先客が入ってるんだ。生きる屍として生きてきた俺が、本当の屍となって此処に居座るんだよ。ドッグタグなら置いてきた。敵兵なんかに拾わせてたまるか。
ちゃんとドッグタグを手にきっくんの元へ帰らなかったから、結構な量の始末書を渡されるんだろうけど。
瀕死になっているのに無線機であろまに伝えなかったから、多分死ぬ程痛い治療受けるんだろうけど。
唯一無二の相棒の視界から遠ざかってFBに迷惑かけたから、かなり面倒臭いギャグにでも付き合わされるんだろうけど。
そろそろ目の前に敵さんが現れる所だ。
目の前で人が死んだらさぞ驚くだろう。
残り、

5＿

「またな」
4＿

「俺も多分」
3＿

「生まれ変わるだろうから」
2＿

「それまでは」
1＿

「さよな＿「隊長ッ！！！」