きっとこの手を離さないで。【名探偵コナン×呪術廻戦】

Ep.25 ページ28

　
　
　
　
　
　
　
　
「よし、もういいよ」

「……宮下さん、何したの？」

「ちょっとしたおまじないだよ」




　コナンくんがクルクルと肩を回している。どうやら肩が軽くなったようだ。よかったよかった。
　こちらの真意を探るように、コナンくんは眉を顰めて私を見ていた。




「じゃあ、僕そろそろ現場に行きたいから……」

「じゃあ、私も一緒に行くよ」

「へ？」




　呪霊がうろついているビルにぬけぬけと一般人(パンピー)を行かせられるか、という話である。目を見開いたコナンくんにニコリと笑って、諭すような口調で言う。




「こんな時間に子供一人じゃ危ないよ」

「いやでも……」

「悠仁は今日疲れてるでしょう。先に高専帰っててよ。帰り方はわかるよね」

「え、だったら俺も一緒に行く！えーと、こなんくん？俺、虎杖悠仁！よろしくな！」

「う、うん………僕は江戸川コナン。虎杖のにいちゃん、よろしくね」


　悠仁も来てくれるならありがたい。恐らくあのビルに、今の悠仁に祓えない呪霊はいないはずだし。

　……さて、これでこの子の身の安全はほぼ保証されたと言っていいわけだが、後の問題は、どうやって鋭いコナンくんにバレることなく呪霊を祓い終えるか、ということである。

　雑談をしつつ前を行く悠仁とコナンくんの背を見ながら、どうしたものかと私は頭を捻った。
　
　
　
　
　

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