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「テメェが暉峻か。足は引っ張るなよォ。」


まさか煉獄さんより先に彼と合同任務を組むことになるとは、思いもしていなかった。


「勿論。貴方こそ油断して足を掬われないようにね。」


「なんだとォ? テメェ調子に乗っているのかァ?」


拝啓、煉獄さんへ。彼、凄く沸点が低くて、初対面にも関わらず 事有る毎に突っ掛かって来ます。助けて下さい。






今回の任務は それなりに強い鬼が絡んでいるとみて、私も呼び出されたらしい。


場所は大阪の、とある宿泊施設。其処から匿名で手紙が送られてきたそうだ。


「此処には化け物がいる、か。十中八九鬼だろうなァ。」


「既に何人か送ったらしいんだけれども、誰一人として帰ってきていないみたい。送られたのは決して階級の低い訳ではなかったから、注意するように、だって。」


「どうするかァ?」


「…人間が手引きしている可能性が高い、と思う。」


「何も知らねェ宿泊客を餌食にする。あり得ねェ話じゃねェな。」


「宿泊客として潜入するのは危険が高い。鬼が活動しにくい昼間に探索しよう。」


「…それじゃあ今日は取り敢えず、情報収集でもするかァ。」


二人で、例の宿泊施設がある街を散策する。暫く歩くとある店が目に止まった。


「ねぇ、不死川さん。やっぱり情報収集にはこの店が良いと思うんだ。」


「今回だけはそれに同意だ。」


二人で暖簾を潜り、席につく。ちらりとメニューを見たが、既に頼むものは決まっていた。


「ご注文はお決まりでしょうか?」


「「おはぎを二つお願いします/を頼む。」」





「「は?」」


「お二人とも仲が宜しいですね! 恋人ですか? 今日は特別に一つおまけしますね!」


沈黙が、訪れた。


「「真似するな。」」


再び、沈黙が訪れる。


「…おはぎ、好きなんだね。」


「……ぜってェ誰にも言うなよ。」


顔を背けながらぼそりと呟いた彼は耳まで真っ赤だ。思わず吹き出してしまう。


「ふふ、かわいいね。」


「オイ、次同じこと言ったら容赦しねェぞ。」


「わー、恐い恐い。」


こめかみに青筋を立てる彼を揶揄いつつ、店員や他の客に然り気無く例の宿泊施設の事を聞いてみる。


返ってきた答えは、殆ど同じだった。





「気味の悪い旅館、だって。これは広いなぁ。」


「オイ、早く来ねェと置いていくぞォ。」


「ちょ、待って!」


彼の後を追って、件の宿泊施設に潜入した。

陸→←肆



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mikki-(プロフ) - 酸漿さん» ひぇ……お友達さん絵が上手すぎやしませんか????貴方の作品もお友達さんの絵も好きです応援してます!! (2019年7月29日 19時) (レス) id: df35f93799 (このIDを非表示/違反報告)
酸漿(プロフ) - mikki-さん» 友達が書いてくれたものです。登場人物紹介に載せているのは、角&耳っこメーカー様からお借りしたものです。紛らわしくてすみません。 (2019年7月29日 19時) (レス) id: 511b02f073 (このIDを非表示/違反報告)
mikki-(プロフ) - 初めまして。質問なのですが、表紙のイラストは酸漿様が描いたものなのですか?教えて下さい (2019年7月29日 18時) (レス) id: df35f93799 (このIDを非表示/違反報告)
酸漿(プロフ) - 金糸雀さん» その通りです。夢主の母を鬼にしたのも彼です。彼は自ら会いに来るまでは待つ、という約束を律儀に守っています。 (2019年7月7日 20時) (レス) id: 511b02f073 (このIDを非表示/違反報告)
金糸雀 - まさか、過去の話に出てきて鬼は上弦・壱ですか? (2019年7月7日 1時) (レス) id: 359e27b0ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:酸漿 | 作成日時:2019年6月16日 19時

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