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參拾參 ページ35

彼の言葉を信用した者は少ないだろう。


「くだらない妄言を吐き散らすな。そもそも身内なら庇って当たり前。言うこと全て信用できない。俺はしない。」


「あああ…鬼に取り憑かれているのだ。早く哀れな子供を殺して解き放ってあげよう。」


…竈門君、君はこの状況をどう打破する?


「聞いてください!俺は禰豆子を治すため剣士になったんです。禰豆子が鬼になったのは二年以上前のことで、その間禰豆子は人を喰ったりしていない。」


「話が地味にぐるぐる回っているぞアホが。人を喰っていないこと、これからも喰わないこと、口先だけでなくド派手に証明してみせろ。」


…証明、か。今この場でするのは難しいだろう。


「あのお、でも疑問があるんですけど…、お館様がこのことを把握してないとは思えないです。勝手に処分しちゃっていいんでしょうか?」


その通りだ。彼女の発言を、過激派の柱達も黙ってきいている。


「いらっしゃるまでとりあえず待った方が…。」


…恐らく、お館様は容認(・・)している。それは今まで彼等が見逃されてきた事が証拠だ。


だが、人を絶対に喰わないと保証出来ないのにも関わらず、お館様が許した理由は何だろう。


「妹は俺と一緒に戦えます。鬼殺隊として人を守るために戦えるんです。だから、」


「オイオイ何だか面白いことになってるなァ。」


実弥…


「困ります不死川様。どうか箱を手放してくださいませ。」


「鬼を連れてた馬鹿隊員はそいつかィ。一体全体どういうつもりだァ?」


嫌な、予感がする。


「胡蝶様、申し訳ありません…。」


「不死川さん、勝手なことをしないでください。」


「鬼が何だって? 坊主ゥ。鬼殺隊として人を守るために戦えるゥ? そんなことはなァ、」


彼が、刀に手をかけた。


「ありえねぇんだよ馬鹿がァ!」


ドスッ


箱に、刃が刺さる。


血が、滴り落ちた。


「俺の妹を傷付ける奴は、柱だろうが何だろうが許さない!」


ごめん、実弥。


「ハハハハ!!そうかいよかったなァ。」


もう、限界だ。


「やめろ!もうすぐお館様がいらっしゃるぞ!」


彼がその言葉に反応した瞬間、


「なっ、」


刀を、彼の手から引き抜いた。


直後実弥の顔に思い切り竈門君の頭がぶつかり、鈍い音と共に彼等は倒れ込む。


先に起き上がった竈門君は庇うように箱を背に隠した。


「善良な鬼と悪い鬼の区別がつかないなら、柱なんてやめてしまえ!」

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mikki-(プロフ) - 酸漿さん» ひぇ……お友達さん絵が上手すぎやしませんか????貴方の作品もお友達さんの絵も好きです応援してます!! (2019年7月29日 19時) (レス) id: df35f93799 (このIDを非表示/違反報告)
酸漿(プロフ) - mikki-さん» 友達が書いてくれたものです。登場人物紹介に載せているのは、角&耳っこメーカー様からお借りしたものです。紛らわしくてすみません。 (2019年7月29日 19時) (レス) id: 511b02f073 (このIDを非表示/違反報告)
mikki-(プロフ) - 初めまして。質問なのですが、表紙のイラストは酸漿様が描いたものなのですか?教えて下さい (2019年7月29日 18時) (レス) id: df35f93799 (このIDを非表示/違反報告)
酸漿(プロフ) - 金糸雀さん» その通りです。夢主の母を鬼にしたのも彼です。彼は自ら会いに来るまでは待つ、という約束を律儀に守っています。 (2019年7月7日 20時) (レス) id: 511b02f073 (このIDを非表示/違反報告)
金糸雀 - まさか、過去の話に出てきて鬼は上弦・壱ですか? (2019年7月7日 1時) (レス) id: 359e27b0ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:酸漿 | 作成日時:2019年6月16日 19時

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