參拾壹 ページ33
「冨岡さんは今は止めておいた方が良いです。」
肩を掴み私を止めたのは、意外にもしのぶちゃんだった。
「どうして？」
「その理由は今から皆さんに説明しなければなりません。」
少し聞いて下さい、と彼女は柱を集め 昨夜有ったことを話し出した。
十二鬼月が潜む山に二人で向かったこと、其処で義勇が下弦の伍を倒したこと。其処までは良かった。
だが問題は、其処に派遣されていた隊士の一人、竈門炭治郎という少年が鬼と成った妹を連れていた、ということだった。
そして義勇が彼等を庇い、お館様に命じられて件の竈門兄妹をこの屋敷まで連れてきたのだと言うことだった。
その場にいた殆どの者が驚いていた。だが、私は格段驚きはしなかった。
知っていたからだ、彼等の事を。
まだ柱で無い頃、義勇から手紙が送られてきた。その内容は、家族を惨殺された竈門炭治郎と鬼と成ったその妹を助け、鱗滝さんを紹介したというものだった。
その時の衝撃は忘れられない。鬼を斬らずに、助けた？…鬼殺隊にとってそんな馬鹿な事有り得る訳ないだろう。
鬼を斬る者が鬼を庇う。それは本来なら許されるべきことではない。
だがそれ以上に義勇を信じていたから、私も容認したのだ。
しかし明らかに雰囲気が悪くなってしまった。
伊黒さんはしかめ面を隠そうとはせず、実弥は何処かに行ってしまった。
折角、義勇と再会出来たというのに。…彼が寡黙かつ口下手でなければ何か違っていただろうか。
実際の現場を見ていない私は口出ししにくい。小さく溜め息をついたその時、目の前に誰かを連れて隠達が汗だくで走ってきた。
隠に下ろされたのは、額に痣があるのが特徴の少年。…全身傷だらけだ。早く治療すべきだろう。
だが此処に召喚されたということは、彼が竈門炭治郎ということか。
「いつまで寝てんだ、さっさと起きねぇか！柱の前だぞ！」
隠の一人が、彼を揺すり起こす。
ゆっくりと目が開かれる。赤みがかった瞳と目が合ったその瞬間、
「え、」
視界に、亀裂が走った。
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mikki-(プロフ) - 酸漿さん» ひぇ……お友達さん絵が上手すぎやしませんか？？？？貴方の作品もお友達さんの絵も好きです応援してます！！ (2019年7月29日 19時) (
レス) id: df35f93799 (このIDを非表示/違反報告)
酸漿(プロフ) - mikki-さん» 友達が書いてくれたものです。登場人物紹介に載せているのは、角&耳っこメーカー様からお借りしたものです。紛らわしくてすみません。 (2019年7月29日 19時) (レス) id: 511b02f073 (このIDを非表示/違反報告)
mikki-(プロフ) - 初めまして。質問なのですが、表紙のイラストは酸漿様が描いたものなのですか？教えて下さい (2019年7月29日 18時) (レス) id: df35f93799 (このIDを非表示/違反報告)
酸漿(プロフ) - 金糸雀さん» その通りです。夢主の母を鬼にしたのも彼です。彼は自ら会いに来るまでは待つ、という約束を律儀に守っています。 (2019年7月7日 20時) (レス) id: 511b02f073 (このIDを非表示/違反報告)
金糸雀 - まさか、過去の話に出てきて鬼は上弦・壱ですか？ (2019年7月7日 1時) (レス) id: 359e27b0ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：酸漿 | 作成日時：2019年6月16日 19時
