NEO SKY, NEO MAP! (ページ9)

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7話兆しページ9

一瞬、感情的になった西島くんはすぐに我に返って「ごめん、光ならわかってくれると思って」と下を向いて言う。

「わかるよ、俺もすんげー焦ってる。M-1目指してるのに相方が見つからないし、ピンネタも調子良くないみたいで」

「_____もしかしたら俺、光にいい相方紹介できるかも」

「え、誰？」

「ごめ〜ん、お手洗いが意外と混んでて今帰ってきた」

能天気なAの声が聞こえた。ちょうど席に戻ってきた。タイミングの悪いヤツめ。

そして、西島くんが俺の隣に座っているのを見て頬を膨らませて言う。

「ちょっと〜、なんで光の隣座ってんの。早く自分の席戻って」

「いいじゃんよ別に」と西島くんは頑なに席をどこうとしない。

「光の隣は私って決まってるの」

「いつどこで誰が何時何分何秒地球が何周回った時に決めたんですか〜？」と西島くんは小学生のような煽りを入れる。

「バカみたい」と言ってAは無理やり西島くんの体を引っ張って椅子から引き剥がした。

2人とも無邪気にやり合ってるけど、Aは知らないんだろうな、西島くんがAAA辞めるかもって考えてること、メンバーに対して疑心暗鬼になっていること。

自然と俺は心が痛くなってくる。

誰も信用出来ないって言うけど、せめてメンバーの誰か1人にでも話せたらいいのに。

結局その日はAがパフェを平らげたところで解散となり、西島くんに相方のことを聞き出せずにいた。

あの時の話はまた西島くんと2人の時に話した方がいい。

今はまだ誰にも打ち明けられるなんてことはできないだろう。たとえ信頼のおける人物でも。