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魔女とスクイブ ページ27

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「彼女は「奪う人」だった。
貴方には「与える人」が必要だわ」


エキゾチックでどこか影のある美少女、リタ・レストレンジの写真を挟んで、クイニーはニュートに優しく告げる。


思考の中で読んだ、ニュートとリタの思い出。お互いはみ出しものだったから仲が良かったのだと言葉を濁した彼もまた、ある意味「奪う人」だったけれど。


そこまで告げてしまうのはクイニーの役目ではない。彼女の目は小屋に向かって来た2人に向いた。


目があったティナは不思議そうな顔をして、「何の話をしてるの?」と問うた。


「いや……別に。……そっちこそ何の話を?随分と楽しそうだけど」

女同士の話(レディース・トーク)よ、マスター。あと質問に質問で返すの、すっごく怪しいわ」

「いや、そのー……メラ、口にヌガー付いてるよ?」

「……それで誤魔化してるつもりなの?」

ティナとメラが出会ってから全く打ち解ける様子がなかったのはニュートも気付いていたのだろう。何故かくすくす笑いながら小屋にたどり着いた2人の様子に驚いている。

ついでに上手い言い訳も思い付かないでいるニュートにクイニーが助け船を出した。


「学校の話よ」

「そう、学校」

「え、何学校?学校があるの?魔法使いの行く学校が……アメリカに?」

「もちろんあるわ。イルヴァモーニー!世界一の魔法学校といえば、そこなの!」

「世界一の魔法魔術学校はホグワーツだよ!君だってきっとそう思うだろう」

ホグワーッシュ(デタラメ)ですって?」


ジェイコブが目を丸くして食いついて来たことで、何故か学校論争に発展して仕舞ったが。


クイニーとニュートの勢いに、ジェイコブとメラは目を見合わせた。事情は違えど互いに魔法学校を知らない者同士、肩を竦めるより他はない。


何でそこで熱くなるの、とメラが呆れた顔をしたと同時ーーー穏やかだったトランクの景色に、いきなり雷鳴が轟いた。サンダーバードのフランクの稲光。耳をつんざくような鳴き声が、小屋を揺らすように響き渡る。


「危険だ。危険を感じ取ってる」

ー→←魔女とスクイブ



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とーふ(プロフ) - 心情の変化を細かく描いてくださっているので、場面が変わるごとに私自身も感情が変わってました笑 素敵な作品をありがとうございます。少しずつ関わり方も変わるのかな?と思いながら、更新を心待ちにしております! (2022年4月10日 0時) (レス) @page31 id: ab5a3330b3 (このIDを非表示/違反報告)
時々雨(プロフ) - スクイブってマグルにも魔法族にも何にもなれぬとても難しい位置にいるんだと感じました。なかなか進展しなそうな難しい恋ですね、これからどうなるのか楽しみです♪ (2022年1月29日 8時) (レス) @page31 id: 6532c97378 (このIDを非表示/違反報告)
Kaede.0807(プロフ) - めっちゃ好きな作品です!更新楽しみに待ってます!! (2020年11月15日 20時) (レス) id: 3d85b18928 (このIDを非表示/違反報告)
nasiremon - 取引のところで泣きました……夢主の気持ちが心に刺さりました……あとニュートがかっこいい……更新頑張ってください!! (2020年6月17日 23時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
みかこ(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます!私事で更新が間延びしてしまいましたが、これからものんびり更新していく予定です!ニュートと夢主の行く末を何卒これからもよろしくお願いします!! (2019年10月22日 17時) (レス) id: 3d953e5ca0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みかこ | 作成日時:2019年2月3日 19時

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