story-11- ページ11
ハクの鳴き声を聞いて、駆け付けてきたクルー達は、目の前の光景をただ見詰める他なかった。
身を丸めたハクの体が、光っている。
淡い水色の光で。
───ハクには心身を癒す力があります───
白ひげは、リーシェの言葉を思い出し、キョロキョロと辺りを見回した。
今、この場にいないのはサッチとティーチ。
あれだけの大声に気付かない訳がない。
聞こえていて、ここまで出て来ないなんて、そんな薄情な事があるとも思えなかった。
両者共、ハクといるのか。はたまた、片方だけで────
白｢･･･ッ!!｣
1番、信じたくない考えが浮かぶ。
──────裏切り。
まさか、とは思う。
マ｢親父ッ、光がっ！！｣
マルコの声にハッと我に帰ると、ハクの光は弱まっていき、ついには消えた。
白｢サッチ･･･｣
ハクに包まれていたのは、サッチ1人。
気を失っているサッチは、急いで何人かのクルーに医務室へと運ばれて行った。
エ｢おい、ハク！大丈夫か！？｣
エースは、目を覚まそうとしないハクへ駆け寄った。
イ｢エース。どうだ？｣
エ｢ピクリともしねェ･･･｣
美しい海のようなハクの瞳は、姿を現そうとしない。
リ｢大丈夫。お気になさる事はありません｣
白｢リーシェ･･･｣
リ｢ハクは力を使ったのです。ただ、サッチさんの怪我はかなり大きな命に関わるものでしたので疲れのため眠っているだけです。数日も経てば起きるでしょう。勿論、サッチさんも｣
エ｢そんな･･･そんな命に関わるような怪我を、何でモビーで･･･ッ｣
白｢リーシェ。見ていたんだろ。話してくれねェか｣
リーシェは、そっと目を伏せると、意を決したように顔を上げた。
リ｢裏切りです｣
白｢･･･｣
1番、聞きたくなかった答えだった。
甲板がざわつき出す。
リ｢裏切り者は、2番隊隊員マーシャル･D･ティーチです｣
エ｢ティーチ!?｣
自分の部下の名に、エースはギュッと唇を噛んだ。
白｢エース･･･。今回は、追わなくていい･･･｣
エ｢は？｣
すっかり、追い掛けるつもりだったのだろう。エースは呆然としていた。
エ｢いくら親父の命令でも･･･俺は行く！！｣
白｢エースいいんだ。今回だけは･･･妙な胸騒ぎがしてなァ･･･｣
エ｢あいつは仲間を殺そうとして逃げたんだぞ！何十年もあんたの世話になっといてその顔にドロを塗って逃げたんだ！ハクまで･･･ッ何より親の名を傷つけられて黙ってられるか俺がケジメをつける！｣
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アワアワ - 凄い面白かったし凄い感動しました😭もう10分くらい泣いていました！！これは本当に神作だと思います！この小説を生み出してくれてありがとうございます!! (2023年1月17日 11時) (
レス) @page38 id: 2db5ff9399 (このIDを非表示/違反報告)
yone(プロフ) - 八乙女蕎麦さん» ありがとうございます！最後は簡潔に終えられるよう意識していたので、嬉しいです！ (2019年9月29日 21時) (レス) id: f93aa7129f (このIDを非表示/違反報告)
yone(プロフ) - 蒼の火さん» レス遅くなってしまってすみません！コメント、ありがとうございました！ (2019年9月29日 21時) (レス) id: f93aa7129f (このIDを非表示/違反報告)
八乙女蕎麦 - コメント失礼します…最後…最後が凄くて泣いてしまいました( ノД`)…文を見てわかると思いますが感動しすぎて語彙力がなくなってしまいました( ノД`)…これかやも頑張ってください( ；∀；) (2019年9月29日 20時) (レス) id: 65acce4bcd (このIDを非表示/違反報告)
蒼の火(プロフ) - 待って泣いてもうた…悲しすぎるやろ… (2019年9月19日 23時) (レス) id: 1cb97f1d61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yone | 作成日時：2019年8月2日 23時
