10 ページ10
皆が各々の昼食を考えていたときだ。事件は起こった。
出くわしてしまったんだ。え？何にって？
決まってんだろ、あの紅白頭だよ。
なーんかわかんないけど、すっごい偶然なんだけど、目がばっちり合っちゃった。
目があったとたん、轟くんとは思えないくらい優しげな目で微笑まれた。いや何で？
皆さんご存じの通り、轟焦凍は恋愛耐性0の私ではとても歯が立たないくらいの強キャラだ。
面がいいのはもちろんのこと、普段笑わないだけ笑ったときの破壊力は抜群。微笑まれた全ての女子が赤面し昇天すること間違いなし。
そしてそれは私も例外ではなく、私は見事に茹でダコだ。
赤面する顔を隠すように手で覆えば、逆に怪しく思ったのか柚葉が弄ってくる。
「おやおやAさん。お耳が真っ赤で御座いましてよ。」
「どしたの。茹でられた？」
待て待て何だ、茹でられた？って。独特すぎるだろ。
『違う違う。』
「イケメンに微笑まれでもした？」
『何で知ってるんだ···』
「誰！？神木くん？」
『違うし。何でよりによって神木なんだよ。』
これだから勘が鋭い女子は嫌いだよ。まぁ友達なんだけれども。
「もしかしなくてもあの人？ほら、こっち見ながら国宝級の微笑み浮かべてる。」
咲が指差す先にはあの紅白頭。
それはもう久し振りに再会した恋人を見るような、めちゃくちゃ穏やかな表情を浮かべている。
お願いだからこっち見ないでくれ。
私と君、昨日のあの一件まで何の接点も無かったじゃないか。
なぜ私を気にかける。
なぜ私を見て微笑む。
そりゃあ私がちょっと可愛い顔立ちなのは自覚してるけど君程じゃないよね。
皆の注目集めちゃってるよ。見ないで。切実に。
「え、轟焦凍じゃん。Aなんかした？」
「Aの彼氏神木くんじゃなかったっけ。」
『何にもしてないし神木は彼氏じゃない。』
とりあえず必死に手や仕草でこっち見んなとアピールする。
轟くんは首を傾げ、何言ってんだコイツと言った様子だが。
ていうか首傾げてんの可愛いな。羨まし。
「何やってんの？」
『必死にアピールしてる。』
「なんじゃそりゃ。」
そのまま手や仕草で伝え続けるも、轟くんには伝わる気配0。
挙げ句の果てには口頭で私に聞こうとしたらしい、近づいてきやがった。
いやでも知らない人のふりすればワンチャン···
「花表ー！」
はいアウトでーす。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 111人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
虹四葉(プロフ) - あおさん» ありがとうございます〜！ギャグ···主に突っ込み役ですかね？更新頑張ります！ (2022年9月7日 19時) (
レス) id: 13b648046a (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 夢主ちゃんのギャグセン神では···?更新待ってます！ (2022年9月7日 18時) (レス) id: f9278f5d15 (このIDを非表示/違反報告)
虹四葉(プロフ) - 私的には、カッコよさの混じった女の子らしさ控えめの女の子を書いてるつもりなのでそう言って頂けて良かったです！嬉しい限りです！更新頑張ります〜！ (2022年8月13日 17時) (レス) id: 13b648046a (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 - 夢主ちゃんの性格カッコいい！私ににてる気もする……(自分のことをカッコいいと思っていない)更新頑張ってください！ (2022年8月13日 17時) (レス) @page17 id: ad117a8b13 (このIDを非表示/違反報告)
虹四葉(プロフ) - 日向さん» コメント生き甲斐です···ありがとうございます！私も実は花表さんの性格気に入ってたりします（笑） (2022年7月29日 19時) (レス) id: 13b648046a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：虹四葉-サブ垢- | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/buodsao/
作成日時：2022年1月4日 22時
