初めまして降谷さん、離婚してください。 (ページ19)

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零「ほら、だから似合うと言っただろ？」

零くんはそう言うけど、正直似合ってるのか不安。

零「ん？似合ってないと思ってるのか？」

『ちょっとね……』

零「それならもっと似合うように、魔法をかけよう。」

魔法なんて、私を子供扱いしているようにしか見えない。

零「茉優は目を瞑っていればいい。」

言われた通り目を瞑ると、唇に何かが触れる。

零くんには分からないうっすら目を開けると、目の前には零くんの顔があった。

私は今、キスされてるんだ。

うっすら目を開けただけなのに、零くんの目とあってしまう。

だから私は静かに目を閉じた。

零「目を瞑っていろと言ったのに、悪い子だ。」

『急にキスされたら誰でも開けてしまうでしょう？』

実はファーストキスだったが、26で初めてはさすがにやばいため、初めてではないかのように平然を装った。

本当はだいぶパニック状況。

零「まぁ、目が合いながらキスするのも悪くなかった。」

『そうですか…』

零「久しぶりの外出で疲れただろう。体を温めて、早く寝ろよ？」

『はい。零くんも体に気をつけてね。』

零「そんなこと言われると、より奥さんらしく見える。」

この人の方がだいぶ悪い子だ。

急に目の前に現れ、人の心を動かしてくる。

なんて人なの