初めまして降谷さん、離婚してください。 (ページ16)

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少し涙を浮かべていた降谷さんはいつの間にか、私を強く抱きしめて眠っていた。

ベッドで寝てほしいのに、私自身が上手く身動きが取れない。

3日前の夕食も食べていなかったから3徹目くらいだろう。

だから今日くらいゆっくり寝てほしい。

仕方ない、私もここで寝るか。

近くにあったブランケットを降谷さんにかけ、私も眠りについた。

『っん……あ、そっか私ソファで寝てたんだ。』

横にはまだ眠ってる降谷さんがいる。

仕事の時はあんな逞しい顔してるのに、寝顔は無邪気だ。

零「んっ……おはよう…」

少し寝ぼけている降谷さんはいつも見れない表情で素直にそういう表情が見れて嬉しかった。

零「悪い、俺のせいでお前もここで寝てしまったんだろう？ブランケットありがとう。」

『いえ、降谷さんたぶん3徹くらいしてたでしょ？だから起こしたくなくて私が勝手に寝ただけですから。』

零「お見通しだな。今日は非番だし、どっか行くか。ずっと家じゃ飽きるだろう」

うん、飽きてた笑

『ありがとう。今から朝食作るんで待っててください。』

零「俺が作る。俺のハムサンド、もう一度食べて欲しいから。」

『じゃあ、お願いします。』

10分くらいで降谷さんハムサンドを作り、初めて2人で朝食を食べた。

『降谷さん、今日はどこ行くんですか？』

なんか、久しぶりの外出でわくわくしている。

零「その呼び方、そろそろやめないか？戸籍上、お前も降谷だろ？」

そうなると……

『れ、零さん？』

零「さん付けも禁止」

だっていくら旦那でもやっぱ最近あった訳だし、さん付けの方がいいかなって思ったんだけど……

『れ、零くん…』

零「それがいい。」

この共同生活、ちょっと楽しくなってきた。