20.充足感 ページ23
「……さ…………さん……ルリさん！！！！」
揺さぶられて起こされる感覚があり、私はふと目を覚ます。
寝ぼけまなこで目を擦りながら起き上がると、そこは見覚えのある部屋で、そのベッドの上にいた。
『ここ…オンボロ寮……！！！』
「えぇ、グリムくんは談話室の方にいますよ。用が一通り済んだら学長室に来てください」
そう言うとふわりとその場から居なくなった。
そして私はすぐさま談話室へと向かい、扉を開けた。
それと同時に胸元に来る衝動。
懐かしい小さいねこ…いや、たぬき。
私も思わず抱きしめ返した。
「オレ様ずっと1人だったんだゾ」
『うん』
「寂しかったんだゾ」
『ごめんね』
「オレ様はルリのこと忘れてなかったんだゾ」
『っっ、ありがとう』
「おかえり」
『……ただいま、グリム』
ぎゅーっとしてると、グリムが"みんなにも会いに行くんだゾ！"って私の手を引いてきた。
話を聞くところによると、私が帰ってくることはみんな知っていたらしい。
何ヶ月……いや、何年ぶりだろうか？そんな具合であっていない気がする。
みんなに会えるのが楽しみだなぁ
そう思いながら、手を引くグリムの後を追いかけた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
充足感(ｼﾞｭｳｿｸｶﾝ)
充分(＝十分)に満足した感じ。
希望がかなえられ、満たされた感じ。
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瑠璃唐綿-ﾙﾘﾄｳﾜﾀ-(プロフ) - 苑歌さん» 返信出来てなくて申し訳ないです！！コメントも応援もありがとうご ざいます！少しずつですが進めていきますので、ラストまで見ていただけると嬉しいです……！ (2020年9月2日 19時) (
レス) id: 9ef8fa1231 (このIDを非表示/違反報告)
苑歌(プロフ) - 面白いです！少しうるっときました。応援しています！ (2020年7月14日 2時) (レス) id: b9c45128c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃唐綿 | 作成日時：2020年6月13日 3時
