此方と彼方はどっちが地獄？【ツイステ】

12.孤独感 ページ14

ふと気付けば何も無い、真っ白な場所にいた。




上下左右どこを見渡しても何も無く、ただただ "私" という存在が有ることを示されているかのようだった。





これはきっと夢なのだろう。



いつも見るよく分からない夢ではなく、久々に違う夢。
よく分からない、真っ白な空間にひとり置き去りにされたような、そんなよく分からない感覚。





一体これはどうしたものか。



起きようにも目の冷め方もわからず、だからといって何か出来ることも無く、その場に居ることしか出来なかった。





どうしようかと悩んでいれば、1つ小さく鈴の音が聞こえた。







チリィン……







-- 草食動物の分際で俺たちのことを忘れやがって --

-- お前、覚えとけよ…… --




どこからが聞こえる低く聞き心地のいい声。


"あなたは誰？？"

そう聞こうと口を開けば、自身の声が出ないことに気がつく。




-- 無理すんなっつってもお前には無理そうだが --



-- 無理は、すんな --




同じ声が寂しそうにそう小さく言ってくるのを聞き、無意識に頷く。



そして少し経てば、また別の声が聞こえてくる。





- 俺たちは絶対にお前を見放さない。 --


-- だから…… -


-- 辛くなったら俺たちのところに戻って来い --



-- 何時でも美味い飯を作って待っていよう --





寂しくも優しいその声に涙が溢れてくる。



誰かも分からないのに懐かしいこの感じ。
分からないはずなのに、知らないはずなのに、
嬉しくて会いたくて仕方ない気持ちが芽ばえる。




どうしてなのだろう？？









わたしの周りが、こんな素敵な人たちだったらよかったのに。






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孤独感(ｺﾄﾞｸｶﾝ)

他の人々との接触・関係・連絡がない状態を一般に指す。 「自分がひとりである」と感じる心理状態。



Leona･Kingscholar / Jamil･Viper

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