さくら ページ11
詩人:ふぃろ
『さくら』
さくらの蕾なんて
今年、僕はまだ見ていないけれど
卒業式の送辞では
さくらの蕾もふくらみ と
春の訪れを表現していた
「さくら」が春を語っていた
果たして僕を語るものとは一体なんだろう
膝小僧のかさぶたか
土にも還れず放置されたコンビニ傘か
なんて卑屈になってみせる自意識こそが
僕を語っているのかもしれない
なんにせよ
今年もさくらが咲くのでしょう
『感傷』
出会いがあれば別れもある
なんて言って別れを正当化させるのなら
出会いなんていらねえよ
なんて、思えるはずもなく
「いつか別れるのだ」と知っていながら
人と出会うのだ
永遠なんてないけれど
僕らは永遠を望んだ
それも仕方ないのかもしれない
永遠なんて言葉があるから
別れをむせぶのも
感傷に浸るのも
仕方ないのかもしれない
永遠なんて言葉があるから
『生きる』
生きる理由なんかを
流行りの歌は説いていた
僕はそれが好かなかった
生きる理由なんて
いわば使命なんて
あったって息苦しいだけだ
たとえば生に価値があるなら
たとえばひとりひとりに役割があるなら
RPGでいう勇者なら
格好いいからな 僕は引き受けるよ
RPGでいう村人Aなら
きっとつまらないから 僕は嫌だ
だからと言って
全員勇者の世界なんてあるはずもないし
だから理由なんかいらない
生きてるってだけで十分だ
『地方都市』
寂れた商店街 雨曝しのコンビニ傘
荒れ果てた田んぼに 人々の感傷
夕日が地方都市の静けさを照らす
ここにいるはずじゃなかった
すぐにでも逃げ出すつもりだった
様々な「こんなはずじゃなかった」が積もりに積もって
今にも潰れそうなボロアパート
『深夜』
枕元に宮沢賢治とニーチェ
見たとおりの眠れない夜だ
どうしようもなく頭を駆け巡る思想に
黙ってくれと願うが
夜の静寂はさえずる
時計の針が午前三時を指す
光が差したら出かけないと
自意識と静寂よ、どうか静かにしていてはくれないか
耳をふさげばさらにこだまする夜
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さくらもち - いろんなお話があってすごく面白いです!皆さん更新頑張ってください! (2019年3月12日 15時) (レス) id: 9c9dc8b837 (このIDを非表示/違反報告)
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