私の夢のような１週間！ ページ9
途中廊下で会う友達に手を振りながら、3人で教室に向かう。
教室は、いつものようににぎやかで、仲がいい人同士が固まって話している。
私たちの席は幸運にも固まっている。翔真が私の隣で、優花が私の前だ。
持ち物を整理していると、優花からトイレに誘われた。
……だが優花のトイレの誘いは、大抵の場合内緒話をするためにされる。
トイレに着くと、優花は辺りを注意深く見るように首を動かして、案の定内緒話を始める。
「でさぁ、いつになったら告白するの？ 翔真に」
最近は毎回この話だ。いつも優花が私をからかうように言って、私は大体同じ言葉を返す。
「恥ずかしいから無理！ そもそも翔真が私のこと好きか分かんないし、フラれたら私どうなっちゃうか分からないもん」
優花は腕を組み、大きな溜息を吐いて言う。
「あのね、明日第三次世界大戦起きたらどうするの？ 爆弾落ちてきて告白なんかできないんだよ？」
「第三次世界大戦は急に起きるもんじゃないでしょ」
そもそもそんなことになったら告白できないあーだこーだ言ってる場合じゃないし。
「……でもさあ、翔真ってイケメンだし？ こうやって話してる間に取られてもおかしくない訳よ。私は取らないから安心してね、私は彼氏いるからさ」
優花は彼氏の話になると、少し得意げになる。私の誘いをデートという名の用事で断ってくる優花のことがとても羨ましい。
トイレでの話は、この言葉で多くは終わる。
「まあ、頑張ってみるよ」
優花は笑顔で親指を立てて、グーサインを作ってくれた。
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