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Ep.17 最後の数ピース ページ17

「なんでこう揃いも揃って厄介なのか……。ま、なんにせよ」

バックパックから取り出した何やらテレビリモコンのように細長い機械。それは感熱式モバイルプリンターであったらしく、彼女の調査結果は数枚の資料となった。

「これって……」

手渡されたそれと彼女の顔を交互に見比べる。

情報屋(わたし)の仕事はここまで。ここからは探偵(キミ)の領分でしょ?」

「……どうしてボクにこれを?」

「そりゃあ信頼してるからだよ。江戸川くんっていう探偵の実力をね」

パタリとPCを閉じ、バックパックに戻す。どうやら言葉どおりこれ以上どうこうする気はないようだった。

結果として────彼女のデータは驚くほどに精確だった。

初めはAへ対する警戒や不信もあり、関係者にそれとなく探りを入れて彼女から受けとった情報の真偽を確かめていたのだが、そこから得られる答えは全て彼女の調査がどこまでも正しいことを示していた。

勤め先での立場や交際歴、個人的な趣味嗜好。おおよそ他人に知れるはずのない事実を言い当てられた容疑者たちは少なからず動揺を見せた。

そして甲斐あって事件は即座に解決した。

真相を暴く過程は、ほとんど完成されたパズルの最後の数ピースをはめ込むような作業に等しかった。

「すごいんだね、Aさん!」

「ま、私だからね!」

事件からの帰り道。彼女の家がどの方向なのかは知らないが、自然と同じ道を歩き出した。

「結局、殺人の動機も犯人の特徴も書いてあったとおりだったし……あんなに早く事件が解決するなんて、刑事さんたちも驚いてたよ!」

「いやいや、事件が解決したのは探偵くんのおかげだよ。早く帰りたい理由もあったしねえ」

「理由? 理由ってどんな?」

無邪気を装って問いかけるコナンをAはチラと横目に見やり、目を伏せて「キミにしては愚問だね」と小さく笑う。

警戒心が募る。やはり彼女は、江戸川コナンをただの小学生だとは────……。

「そりゃあ買ったタルトが傷むからだよ!」

「……え?」

「いや、だからタルトが……え? なに? どういう反応?」

「べ、別に……」

肩透かしを食らった気分でコナンは口をつぐんだ。

確かにそうだ。彼女なら買ったケーキのために一刻も早くその場を離れようとするだろうとは容易に想像がつく。

……でも、それならなぜわざわざ事件現場に首を突っ込んだのだか。相変わらずAAという人物への理解は遠のくばかりだった。

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上坂 - 夢主好き💛 (2023年1月19日 21時) (レス) @page14 id: f311cd81c1 (このIDを非表示/違反報告)
- 夢主好き💜 (2023年1月4日 18時) (レス) @page32 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
なぎ(プロフ) - ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆(エモジシクジッタタメサイソウイタシマス) (2022年12月13日 3時) (レス) id: 6fdcf214e0 (このIDを非表示/違反報告)
なぎ(プロフ) - おめでとうございます!!!!!( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆ (2022年12月13日 3時) (レス) @page25 id: 6fdcf214e0 (このIDを非表示/違反報告)
なぎ(プロフ) - はじめまして!ほろにがクラゲ★様いつもの楽しみに読ませていただいております。本当にコナンの世界に出てきそうな感じの夢主さんでこれからの展開にワクワクしております。卒業試験頑張って下さい!! (2022年12月1日 15時) (レス) @page13 id: 33a5069289 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ほろにがクラゲ | 作成日時:2022年11月25日 16時

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