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「ああ、それならおじさまに頼んで、ビッグジュエルとやらを見せてもらおうよ。蘭ちゃん、見たいでしょ？」
Aが提案する。真っ先に乗ったのは園子だった。
「おっ、いいわね！ んじゃ早速……」
「あ、それなら子供たちも一緒に連れて行けない？ きっと喜ぶと思うから」
蘭の言葉に園子は「仕方ないわねぇ」と満更でもなさそうに了承。頷き合う三人によって、次郎吉先導の宝石鑑賞会が開かれることとなった。
展望フロアにいた全員を引き連れてエレベーターホールに集まると、テレビ局の三人や藤岡もその場に待ち合わせていた。次郎吉の隣に立つ、飛行船クルーの装いをした男性が全員を見回した。
「皆さん、集まりましたか？」
「はーい！」
「それではわたくし、チーフスチュワードの浅野がスカイデッキまでご案内いたします」
浅野の操作で、ガラス張りのエレベーターがゆっくりと上昇を始める。そこから見える飛行船内部の骨組みに子供たちはさっそく夢中だった。
飛行船の機体そのものを気嚢とする軟式飛行船と違い、硬式飛行船はその中身にたくさんの足場や骨組みを搭載し軽いガスを詰めた気嚢を積んで空を飛ぶ。それはまるで見る者によればクジラの腹の中のようだった。
「このベル・ツリー1世号は、全長246m、最大直径42.2m……かのヒンデンブルク号より全長、直径共に1m長い、文字通り世界最大の飛行船です」
「かぁっこいい……！」
「姉貴好きだねぇ、そういうブコツなの……」
まあね、と嬉々として壁にかじりつく。事前に見取り図で構造を把握してはいるものの、巨大な建造物や航空機の類いには昔から姉妹や他の女子よりは興味がある方だった。
作業用の蛍光灯が飛行船内の立体構造を無機質に、しかし神秘的に照らし出す。下の方には排気管や燃料タンクの迷路、上の方には飛行船が飛ぶための
エレベーターが止まって開くと同時に、全面ガラスの空間から逃げるように小五郎が飛び出した。続いてぞろぞろと全員が降りると、そこは空から差し込む自然光に明るく照らされたスカイデッキだった。
▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼
2019/9/9
この辺りちょっと書き加えたりしてます。
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ほろにがクラゲ(プロフ) - 美桜琉さん» ありがとうございます！完結しました！よかったです、今回は特に私の自己満だったので、楽しんでくれてる人いるかなー？って心配で…ホントですか！過去編！か、書いてみようかな？？ (2019年9月22日 21時) (
レス) id: 9807b016db (このIDを非表示/違反報告)
美桜琉(プロフ) - 完結おめでとうこざいます！ほんっとに最高でした！！過去編マジで見たいです…！ (2019年9月22日 21時) (レス) id: 95c48d4791 (このIDを非表示/違反報告)
ほろにがクラゲ(プロフ) - パシェロさん» ひゃあありがとうございますー！できるだけ映画に沿えるように…物語に夢主が埋もれるかもしれないんですが…(；´Д｀)今後も頑張ります！ (2019年9月7日 9時) (レス) id: ad5934c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
パシェロ(プロフ) - にゃんーーー！！（（^ω^ΞΞΞ^ω^））これが見たかったー！！映画風の夢小説見たかったんやー！ (2019年9月7日 8時) (レス) id: b9096b0156 (このIDを非表示/違反報告)
ほろにがクラゲ(プロフ) - バス停さん» 私必死に金ローしてました() 大丈夫ですかちゃんと画面観れました？ (2019年9月6日 23時) (レス) id: ad5934c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほろにがクラゲ
| 作成日時：2019年9月5日 16時
