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ぽかん……と口を開ける一同の前で、気絶した犯人二人のそばにあった拳銃を蹴り飛ばすと、拾ったロープで大きなテーブルに縛り付け始めた。
「ねえちょっと、ホントになんともないわけ！？」
「別になんともないわよ。こう見えて私、運動神経はいいの」
「こう見えてっていうか、割と見た目通りだけど……」
「えっ、どこからどう見ても良家のお嬢様でしょ！？」
「どこからどう見てもダンスサークルの大学生よ！ はあ、まったく……」
安堵半分呆れ半分で、額に手のひらを当ててため息を吐く園子。そうこうしている間に犯人たちの拘束は済み、Aは腰に手を当ててダイニングを眺め回す。全員分の縄をほどくのは骨だな、と息をついた。
「ワン！ ワン！」
次郎吉の愛犬、ルパンが突然ダイニングの入口へ向かって吠えだした。
「あら、どうしたのルパン？」
「いやあ、驚きました……ホールまで様子を見に来たら、いきなり床が傾くんですから……」
「か…………、」
「怪盗キッド！」
「キッド様！」
堂々と歩いて警察の前に現れた、例のごとく上から下まで白い衣装をまとった怪盗キッド。過剰気味に中森が噛み付く。ただし手すりに繋がれているので、警備を動かすことも自分が動くこともできないが。
「キッド、おのれぇ！」
「コナンくんは……？」
「あのボウヤなら無事ですよ……もうじき、ここに来るでしょう」
キッドはじっとりと何か言いたげな視線を刺してくるAを一瞥すると、部屋を横切って石本の持っていたサコッシュバッグに手を伸ばした。
「いやちょっと、なに堂々と持ってこうとしてるのよ！」
Aが盗みを妨害しようとバッグをひったくるも、既に青い宝石は白い手袋をはめた手のひらの中にあった。
「では皆さん。お約束通り、お宝はいただいて参ります……」
「こら！ キッド、待て！ 逃げるな！」
「それを返しなさい、怪盗キッド！ ……あ〜、えっと……！」
逃げるキッドを追おうとAも部屋を飛び出しかけるが、くるりと戻ってナイフで蘭と園子の縄を切る。「みんなのも解いてあげて！」と叫んで慌ただしくダイニングを出ていってしまった。
「あ、ちょっとお嬢さん！ 俺の縄も切ってくれれ！ コラァ、待てキッド〜！」
中森の必死の訴えも虚しく、やがてその場には台風がすぎたあとのような静けさが戻ってきた。
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ほろにがクラゲ(プロフ) - 美桜琉さん» ありがとうございます！完結しました！よかったです、今回は特に私の自己満だったので、楽しんでくれてる人いるかなー？って心配で…ホントですか！過去編！か、書いてみようかな？？ (2019年9月22日 21時) (
レス) id: 9807b016db (このIDを非表示/違反報告)
美桜琉(プロフ) - 完結おめでとうこざいます！ほんっとに最高でした！！過去編マジで見たいです…！ (2019年9月22日 21時) (レス) id: 95c48d4791 (このIDを非表示/違反報告)
ほろにがクラゲ(プロフ) - パシェロさん» ひゃあありがとうございますー！できるだけ映画に沿えるように…物語に夢主が埋もれるかもしれないんですが…(；´Д｀)今後も頑張ります！ (2019年9月7日 9時) (レス) id: ad5934c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
パシェロ(プロフ) - にゃんーーー！！（（^ω^ΞΞΞ^ω^））これが見たかったー！！映画風の夢小説見たかったんやー！ (2019年9月7日 8時) (レス) id: b9096b0156 (このIDを非表示/違反報告)
ほろにがクラゲ(プロフ) - バス停さん» 私必死に金ローしてました() 大丈夫ですかちゃんと画面観れました？ (2019年9月6日 23時) (レス) id: ad5934c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほろにがクラゲ
| 作成日時：2019年9月5日 16時
