Ep.40 みたいな ページ40
「うっつーに話聞いてからずっと気になってたんだけど…、怪盗キッドさんとやらは勘違いをしてると思うんだ……」
「勘違い?……貴女は、彼のお知り合いで?」
「お友達?みたいな?」
「知り合いだよ」
せっかく友達を自称したのにコナンくんには間髪入れずそう言い放たれる。(´・ω・`)ションボリ…
世良真純に化けた彼が私が来たことによって『怪盗キッド』モードに入られたことも少し残念だった。そっちもいいけどさ。
「つ、冷たいな…………まあ、そんでさ。ボディチェックの組を作るって言い出した時。蘭さんたちの組に入ってもいいのかって聞いたらしいじゃん?」
「え、ええ……。それが何か?」
「んでその後もオメー、『歳の順』って言ったろ?蘭たちに確認したのも、歳の順で進めたのも、オメーが世良を一学年上の男だと思ったから……普通、同級生なら呼び捨てか『世良くん』だからな」
「え……ま、まさかコイツ、女の子だったのかよ!?」
私とコナンくんの遠まわしな言い方にようやく気付いた怪盗キッド……だが、自分を自分で指さして「コイツ」とはシュールなものだ。
思わずフッと笑いを零すと、キッドからじろりと見られた気がした。やだな、私は探偵でもないから怪盗の敵じゃないのよ。ただちょっと性根が悪いだけで。
「まあ世良ちゃんだし、というかなんというか…………天下の大泥棒(笑)……」
「……これはこれは愉快なお嬢さんで…………」
人を馬鹿にしきった私の態度にさすがのキッドも頭にきただろう、営業スマイルをひきつらせる。
そうしてコナンくんはベルツリー急行で借りを作った件と、今回は現行犯でないということで"オレは"見逃すと言う。それはそれはかわいらしい笑顔で。
「え?『オレは』って……」
「……あっ気をつけてキッド、彼のこの笑顔にいいことが付いてきた試しは──」
無邪気を装う心底楽しそうなその表情にはいくらか見覚えがある。これは彼が人を貶めた時の笑みだ。
まあ無駄だろうがちょっと可哀想なので注意喚起を……と思った時、私の言葉が終わる前に世良ちゃんの顔をした怪盗キッドが派手に5,6mはぶっ飛んだ。
咄嗟にトランプ銃を取り出しかけていた彼に慈悲も何も無いライダーキック(ガチ)をかましたのは、他でもない世良真純本人だったのだ。
ついさっき目覚めたばかりで強引に脱走してきた…………ほぼほぼ、下着姿の。
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chiroru...(プロフ) - めっちゃ素敵な小説でした!ファンになりました♡名探偵コナンで安室さんと怪盗キッドとの三角関係な小説を読んでみたいです!是非ご検討お願いします♡ (4月5日 20時) (レス) id: eb897bce76 (このIDを非表示/違反報告)
泉 - 夢主のイラスト見ました! かっこいい! (2023年1月8日 0時) (レス) id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
泉 - 内容がしっかりしてる! 夢主好き💚 (2023年1月8日 0時) (レス) @page10 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
茉佑(プロフ) - 絵上手くないっすか?うらやますぃ(´;ω;`) (2018年5月1日 23時) (レス) id: ff89d68923 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ - あぁぁ…画力が神だぁ……画力わけてください、切実に…( ノД`)… (2018年4月28日 23時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほろにがクラゲ | 作成日時:2017年9月11日 8時