検索窓
今日:13 hit、昨日:429 hit、合計:1,864,665 hit

Ep.24 どうする? ページ24

「だって前にポアロで見たことあるもん。コナンくんアイスコーヒー飲んでたでしょ」



もちろん嘘だ。でもいかにもそれっぽく、当たり前のように言う。


でもコナンくんはにこっと笑った。



「そっか、変な嘘だね!」



「早い…………早いよ、断定が。もうちょっと遊んでくれてもいいのに」



「遊びって……」





苦笑するも傍から見れば普通の小学生。だからこそあの時の私の行動はことさら異様に写ったろうね。





「でもなんで分かったの?嘘だって」




「なんでって、わざとじゃないの?」




「え?」




「……えっ、だってお姉さん、引っ越してきたばっかりでしょ?さっき『今日から帝丹中に通う』って言ったじゃない」




「……………、……あっ、ホントだ!言ってた!」








思い返したら普通に言ってたわ。


納得顔で頷く私にコナンくんはさっきより呆れた調子の笑いを浮かべている。


凡ミス多いな。


まあこれはバレてもいい嘘だけど。




彼はため息をついて指を順々に立てながら説明を始めた。親指、人差し指、中指と例の独特なイギリススタイルだ。





「はあ……。転校しなきゃいけないほど遠くから引っ越してきたばかりってことは、ポアロに行ったのは一昨日が初めてだよね。じゃあそこで『ボクのことを見た』のは嘘。


そうすると一昨日言ってた『一週間分の買い物を纏めてしに来た』のも嘘。新しい生活に必要なものを買いに来ただけ……。


で、袋の中のお惣菜や卵とかが小さいパックばかりだったから『両親共働き』も嘘。一人暮らしでしょ」





あ、全部バレた。



驚いて目を見開くと、ちょっと勝ち誇ったような顔をされた。かわいいけどこの……このガキ……かわいい……





「……凄い。全問正解だよ…、天才だね」



「なんでそんなに変な嘘ばっかり言うの?

たくさん嘘をついてるのに、どれもこれも本気で隠す気が無いみたいで……、





まるで"気付いてくれ"って言ってるようなものじゃない」








「…………気付いてくれ……」








私は別に、嘘つきになりたいわけじゃないんだけどな。




ここの人達から信頼されて、一緒に笑って、一緒に頑張れるなら、戦えるなら、それが一番幸せに決まってる。




でも私にはそれが出来そうにないから、その次に幸せな道を選んだまでなんだ。我ながら賢いと思うんだけど。

Ep.25 私の名前→←Ep.23 やっぱり賢いね



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (551 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1414人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

chiroru...(プロフ) - めっちゃ素敵な小説でした!ファンになりました♡名探偵コナンで安室さんと怪盗キッドとの三角関係な小説を読んでみたいです!是非ご検討お願いします♡ (4月5日 20時) (レス) id: eb897bce76 (このIDを非表示/違反報告)
- 夢主のイラスト見ました! かっこいい! (2023年1月8日 0時) (レス) id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
- 内容がしっかりしてる! 夢主好き💚 (2023年1月8日 0時) (レス) @page10 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
茉佑(プロフ) - 絵上手くないっすか?うらやますぃ(´;ω;`) (2018年5月1日 23時) (レス) id: ff89d68923 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ - あぁぁ…画力が神だぁ……画力わけてください、切実に…( ノД`)… (2018年4月28日 23時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ほろにがクラゲ | 作成日時:2017年9月11日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。