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Ep.12 油断も隙もねぇような ページ12

「う゛っ」



「えっ」




思わず変な呻き声を出して口元を抑えてしまった。



は? え? 嘘だろこいつ……え?



こんなにかわいいの??(末期)



首をかしげて困惑する彼に、つとめて平静を装った状態を保とうと努力する。





「……そ、そんな、大丈夫だよ。バスに乗って帰ればすぐだから」



「でもバス停までちょっとあるし、バス停から家もそんな近くないんでしょ?」



「え?……なんで知ってんの……?」



「お姉さん、しばらくここから動いてないもん。バスで簡単に帰れるならとっくにそうしてるはずだし、迎えを待ってるような様子でもなかったからさ!」



「……なるほどね」




まあ確かに、バス停が家の目の前にあったなら私はすぐバスで帰ろうとしていただろう。



誰かを待ってるにしては挙動不審だったのかもしれない。しかし……




「この世界、油断も隙もねぇような奴しかいない……」



「え?何か言った?」



「なんにも……。でも、おうちの人は?急に厄介になる訳にはいかないよ」



「大丈夫、おじいちゃんと二人だから」



「家の方向が逆かもよ?」



「車だから大したことじゃないよ!」



「……そう。じゃあ、お言葉に甘えてもいいのかな?」



「うん! ちょっと待っててね!」






そう言うと駐車場の真ん中の方へ走って行き、黄色いビートルに声をかけていた。




やっぱり、阿笠博士か。




二人が話しているのを見てから、近くの自販機に立った。


缶の飲料を二つ買って、袋にしまう。すると右手の方から博士のビートルが向かって来た。


後部座席の窓から顔を出して「前に乗って!」と手を振るコナンくん。それから博士がトランクを開けてくれた。


荷物を積んで、助手席に座る。ジュースの入った袋だけは手元に置いておいた。




(……博士のビートルだ…………夢かよ……)




「ずいぶん重そうな荷物じゃったなぁ。どれ、家まで送るからナビに入れてくれるかの」



「はい、ありがとうございます。本当に助かりました……」



「すごい量だけど、お母さんは一緒じゃないの?」



「共働きでまだ仕事なんだ。一週間分の買い物を私が纏めてするんだけど、たまたま足りないものが多くなっちゃって……っと、できた」



息をするように嘘をつきながら、カーナビに覚えたばかりの住所を打ち込み、開始ボタンを押す。車はすぐに動き出した。




「そっか、大変なんだね……



ってあれ? この住所って……」

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chiroru...(プロフ) - めっちゃ素敵な小説でした!ファンになりました♡名探偵コナンで安室さんと怪盗キッドとの三角関係な小説を読んでみたいです!是非ご検討お願いします♡ (4月5日 20時) (レス) id: eb897bce76 (このIDを非表示/違反報告)
- 夢主のイラスト見ました! かっこいい! (2023年1月8日 0時) (レス) id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
- 内容がしっかりしてる! 夢主好き💚 (2023年1月8日 0時) (レス) @page10 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
茉佑(プロフ) - 絵上手くないっすか?うらやますぃ(´;ω;`) (2018年5月1日 23時) (レス) id: ff89d68923 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ - あぁぁ…画力が神だぁ……画力わけてください、切実に…( ノД`)… (2018年4月28日 23時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ほろにがクラゲ | 作成日時:2017年9月11日 8時

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