【実I況I者】それはきっと、【キIヨ】II

55．たこ焼き ページ6

いよいよ今日は初詣。

年明けのイベントとか全く起きず、ただただ宮都くんとこたつで騒いだだけだった。

私は宮都くんに着付けを手伝ってもらって、なんとか振袖を着た。
お化粧もすこしだけして、気合い充分！

｢姉さんがピンクの振袖を着る日がくるとは…｣

｢皆まで言うな！私自身、相当驚いてるから｣

苦笑いを浮かべる宮都くんの言葉を遮る。
恋っていうのはここまで人を変えてしまうのよ！
…何キャラ。

｢つわさんそろそろ来るの？｣

｢うんっ！出店回りたいから早めにってお願いしたの｣

キヨやぴーさん、あともう1人の方はまた後で合流する。
先につわと出店を回る約束をした。

なに食べようかな〜。
たこ焼き食べたい。
あとポテトとパインとチョコバナナ！
ぜんぶつわに買ってもらお〜。

なんて考えていると、

ピンポーン。

玄関のチャイムが鳴った。
宮都くんに出てと頼んで、私は荷物をまとめた。

｢もう行けるの？｣

｢行ける行ける！｣

玄関から聞こえるつわの質問に大声で返す。
荷物も終わって、玄関へ小走りで向かう。
ジャーン、とつわの前に立ってドヤ顔。

｢おお、様になってるね｣

｢本当！？キヨ褒めてくれるかな…？｣

｢キヨ君がそんなに気の利いたこと言えるかは知らないけど…少なくとも可愛いとは思ってくれるよ｣

｢えへへっ ありがとうつわ｣

素直なつわの答えにすこし照れる。
クルッと回って宮都くんに、行ってきます！と敬礼。

｢行ってらっしゃい。つわさん今日もお願いします｣

｢うん、それじゃあまたね宮都君｣

2人で宮都くんへ手を振って、見送られる。
朝からだととても混むので、お昼に集まることにしてる。

｢迷子になるなよー｣

｢善処します…｣

前科があるのでハッキリと大丈夫とは言えなかった。

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