【実I況I者】それはきっと、【キIヨ】II

54．忘年会 ページ5

12月28日。
少し遅めの忘年会開催。

｢かんぱーい！！！｣

本日何度目かになる乾杯コール。
たくさんの大声が重なる。
みんなビールのジョッキや、お酒の缶を持っている。
ぐびぐびと勢いよく飲んでいく。
プハァ！
おお、気持ち良さそう。

｢Aどうかした？飲まないの？｣

これはこれはつわはすさん。
あなたかなり飲みましたね？
お酒臭いです。

完全に酔っ払っているつわに怪訝な目を向ける。

｢お酒苦手なの知ってるでしょ｣

｢そうだけど、こういう時くらいいいんじゃね？｣

｢やだよ。私酔っ払うとめんどくさいじゃん。みんなに迷惑かけちゃう｣

以前、お酒弱いくせにめちゃくちゃ飲んで、ベロっベロに酔ったことがある。
そしてウザ絡みしまくってみんなを引かせた、という黒歴史が…。

だから今日こうしてずっと麦茶で貫いていたのに！
余計な悪魔の囁きのせいで飲みたくなってきたじゃん！
つわのアホぉ！

｢そんなの気にして宴会来たの？変なやつだなー｣

｢んなっ！｣

｢お前には俺が居るだろ？どんな状態でも家まで無事に送ってってやるし、面倒だって見てやるよ。だから楽しめ！｣

二カッ、といつもの笑顔を向けられる。
自分だって酔ってるくせに。
とは言えず、素直に短くお礼を返した。

｢じゃあ…お言葉に甘えて…｣






．



結局、宮都くんに迎えに来てもらいました。
すみません。

｢姉さん、つわさん。はやく帰るよ｣

55．たこ焼き→←作者より

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