85.ネクタイ ページ36
「……なるほど。だからキヨが家に居るのか…」
「そうだよ、まぁさすがの俺もどうしてこの部屋にキヨさんが居るのかは知らないけどね」
じと…と宮都くんがキヨを見つめた。
いや、こんな場面なら「睨んだ」の方が正しいのかも知れない。
キヨは息を飲んで、少しずつ話してくれた。
なぜ私の部屋に居たのかを______。
.
お風呂から上がったら丁寧に着替えが置いてあった。
さすが宮都君。
仕事早すぎて…。
髪をテキトーに拭いて、リビングへと向かうとそこにはキッチンで洗い物をしてる宮都君が居た。
ちゃんとエプロンしてお皿をひとつひとつ洗ってて…なんかもう主婦だよ。
彼は俺に気づいたようで、こう言った。
「ドライヤー使います?」
「うん、俺取ってくるから場所教えて」
「洗面所のドレッサーの鏡を開いたらその中にあります」
「鏡が扉になってんの?すげぇ。じゃあ借りるね」
人の家でずっと髪を濡らしたままうろつくなんて出来ない。
早く乾かして一秒間でも速く寝よう。
なにも考えないように邪念を消す。
ここか…?
鏡を開けるとドライヤーがあった。
ぶぉお〜っと一気に乾かす。
サッパリして洗面所を後にしようとした、だが、思わず立ち止まった。
「このネクタイ…」
見間違えじゃなければこれは確かにこの間つわはす君が着けてたやつだ。
つまり、このネクタイはつわはす君がここに泊まったであろう事を示す。
気づかなければ良かったのかもしれない。
「宮都君はこれ知ってんのかな…」
もし仮に……。
いや、考えないでおこう。
どうもおれは恋愛に関する事となると弱気になって悪い方へと考えてしまうらしい。
「これを見ても、それでも…まだ俺はAを、」
好きでいたい。
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ぱんだ(プロフ) - はすにゃんさん» ありがとうございます…夢主さんと仲良しなつわはすを本気で書いてみたかったんです……そう言ってもらえて…救われます……!!! (2016年9月23日 19時) (レス) id: 8b96d1c041 (このIDを非表示/違反報告)
はすにゃん - ここのはすくんが可愛すぎる((真顔 (2016年9月23日 2時) (レス) id: a55a46661a (このIDを非表示/違反報告)
けーわィ(プロフ) - 私がオイアさんの命の源になれてるのなら感激です!wうわぁ、すっごいいい笑顔そうですね……(苦笑い) (2016年3月25日 7時) (レス) id: 95ee1db05a (このIDを非表示/違反報告)
オイア(プロフ) - けーわィさん» コメントは命の源なので…むしろこちらこそ、わざわざいつもありがとうございますつД`)・゚・。・゚・。けーわィさんを泣かせるつもりで書いていきますね(笑顔) (2016年3月23日 2時) (レス) id: 8b96d1c041 (このIDを非表示/違反報告)
けーわィ(プロフ) - シリアスになるんですかっ!!私、感情移入しやすいので泣いちゃったらどうしましょ...。笑こちらこそ、毎度私のめんどいコメントを返してくれてとても嬉しいです!!ありがとうございます(*´∀`) (2016年3月22日 18時) (レス) id: 95ee1db05a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななし | 作成日時:2016年1月21日 20時