『私たち』は『アベル』 ページ39
「やっと戻ってきたか。
長い長い時間旅行はどうだった?」
意識が戻ると目の前にはアインと同じ顔、それよりも少し老け込んだ様な顔の男が顔をのぞきこんできた。
「最後のは……一体何?」
「あぁ、あれはガリオンの脳を採取することによって『頭』の計画についての情報を抽出し且つ機械にあてることで……」
「違う!!私よ!!なんで私は笑っていたの?何故私は私を認知できたの……!?」
「笑っていた……?ふむ」
男は顎に手をかけ態とらしく記憶を探すフリをする。
「私たちとベンジャミンが帰って来たときに見た君はハラハラと泣いていたがね」
「……え」
「記憶の最後というのは自身が過去から現在に戻る瞬間。
Aが見たのは潜在意識か……或いはまた別の過去が混ざってしまったのかもしれないな」
「あれが私の潜在意識?」
自分の、潜在意識。
あんな醜悪な潜在意識を持っているなんて思いたくない。
私は拒否をするように頭をふる。
過去の記憶としてだって私はそんな記憶もっていない。
でも、もし、今の様に記憶処理が施されていたとしたら?
昔、あのような性格だったが故に記憶を消され、財団に預けられていたとしたら?
持っていない幼少期の記憶。
いつか甦ることはあるのだろうか。
「とにかく、これで君がカルメンの友人であったことは分かったね」
「えぇ……私も、彼女に惹かれた一人だった」
「そう、ここのセフィラも、我々も皆カルメンによってここに集った。
光の種計画を進めるために」
「……えぇ、この世界の人々は希望や夢を失いそれは所謂致死性の病と同義であった。
それを治すためにカルメンは井戸からコギトを汲み上げ実験した。
結果として、アブノーマリティは生まれた……皮肉なことに。
ねぇ、貴方はA……アインなの?」
「……正確には何度もループしたAだ。
私は自身をアベルと呼んでいる。
セフィロトの木に従えばケテルだ」
「ケテル……キーターか。
SCPのレベルと同じね、私のところじゃここのALEPHかWAWがこの名称だったわ。
そうね、貴方がループした末路のアインだというのならその名も納得ね」
「皮肉だな、何が言いたい」
「何故、エリヤを無視した?何故、ガブリエルに寄り添わなかった?
言いたいことは沢山ある、ただ、
私は、お前ではないアインは元の世界に戻れるのか?」
「前者に関しては私たちも考えるところはある。
そして後者についてだが、勿論考えていたよ
もう一度死んでみればいい」
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怒らないで委員会会長mAKA(プロフ) - 紅夜赤猫さん» ひぇっ見つけていただきありがとうございます……！ご期待に添えればいいのですが……！こちらも好きです！！(！？！？) (2020年6月14日 7時) (
レス) id: a3e985f800 (このIDを非表示/違反報告)
紅夜赤猫(プロフ) - ないだろうな.......とか思いながら探してたら神を見つけました。称えます。ゆっくり読ませていただきます。好きです（？） (2020年6月13日 22時) (レス) id: 65e183dcbc (このIDを非表示/違反報告)
ねこねここねこ(プロフ) - 怒らないで委員会会長mAKAさん» いえいえ、暗い雰囲気だから好きと言うわけではないから全然大丈夫ですよ！！頑張ってください！！！(こちら返信不要です！) (2019年10月26日 11時) (レス) id: 8dfe7db7a7 (このIDを非表示/違反報告)
怒らないで委員会会長mAKA(プロフ) - テンパりすぎて文章が可笑しくなってしまった……すみません (2019年10月26日 8時) (レス) id: 970d62df08 (このIDを非表示/違反報告)
怒らないで委員会会長mAKA(プロフ) - ねこねここねこさん» ありがとうございます……!!恐らくヒロアカ編では明るい雰囲気にするつもりなので、もしかしたらご期待に添えないかもしれませんがこれからも頑張りますのでお願い致します (2019年10月26日 8時) (レス) id: 970d62df08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怒らないで委員会会長mAKA | 作成日時：2019年10月8日 17時
