そして大切な少女 ページ42
憎しみの女王、彼女の部屋の扉を開けると、彼女は静かにこちらを見つめていた。
「いくのね」
「えぇ」
「いつ?」
「貴女との話が終わればすぐに」
「そう……」
一瞬の静寂。
「私も貴女に着いていきたい」
「それは」
「せめて、貴女が帰る瞬間傍にいたいの。
貴女の友として」
「……私も着いてきて欲しいわ。
でも、私が居なくなった後は?」
「それは……ごめんなさい、保証出来ないわね。
でも、皆貴女の大切なヒト＿＿正確には機械だけれど＿＿なのでしょう?
なら安心してほしいの。友人の友人は私にとっても大切なヒトよ」
「そういってくれて嬉しいわ。
私が居なくなってもここを宜しくね。
私の、第2の故郷なの」
「どうしても、連れていく気は無いのね?」
「……ごめんなさい」
「いいわ。でも条件がある。私に魔法をかけさせて」
「魔法?」
「まぁどちらかというとおまじないかしら。
幸運を祈る護身のおまじない。私が貴女を守る誓いのシルシ」
「えぇ、分かったわ」
私が頷くと、彼女は私に水晶の様な、魔結晶を手渡してきた。
それは静かに光を放ち、私の首もとまで来るとチョーカーの様に巻きついた。
私は首もとに巻き付かれても彼女を信頼しているため慌てない。
彼女はそんな私に嬉しそうに微笑むと呪文を唱え、チョーカーに向けてステッキをふった。
首元のチョーカーに彼女が発したであろう呪文らしきルーン文字が結晶に吸い込まれていく。
やがて最後の一文字が吸い込まれると光はゆっくりと落ち着き、ぼんやりと輝くまでに収まった。
「信じてくれてありがとう。その首飾りは念じれば腕飾りにもアンクレットにもなるから活用してみてね」
「ありがとう……あ、そうだ、私もひとつおまじない見たいな約束の証みたいなことしてもいい?」
「えぇ!なにかしら?」
こうやって、と言いながら小指と小指を絡める。
「知ってるわこれ!!ユビキリゲンマンね!!」
「知ってたかー、まぁ日本にいたんだものね」
「そうよ!!こうやって出来るとは思わなかったわ!!
何を約束する?」
「お互いを忘れないこと、そして幸せになること」
「素敵な約束ね」
「でしょう?
指切り拳万嘘ついたら針千本のーます指きった!!」
私たちは笑いあった。
そして彼女と別れの抱擁をし、部屋を後にする。
向かうのは勿論、コギトの井戸だ。
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怒らないで委員会会長mAKA(プロフ) - 紅夜赤猫さん» ひぇっ見つけていただきありがとうございます……！ご期待に添えればいいのですが……！こちらも好きです！！(！？！？) (2020年6月14日 7時) (
レス) id: a3e985f800 (このIDを非表示/違反報告)
紅夜赤猫(プロフ) - ないだろうな.......とか思いながら探してたら神を見つけました。称えます。ゆっくり読ませていただきます。好きです（？） (2020年6月13日 22時) (レス) id: 65e183dcbc (このIDを非表示/違反報告)
ねこねここねこ(プロフ) - 怒らないで委員会会長mAKAさん» いえいえ、暗い雰囲気だから好きと言うわけではないから全然大丈夫ですよ！！頑張ってください！！！(こちら返信不要です！) (2019年10月26日 11時) (レス) id: 8dfe7db7a7 (このIDを非表示/違反報告)
怒らないで委員会会長mAKA(プロフ) - テンパりすぎて文章が可笑しくなってしまった……すみません (2019年10月26日 8時) (レス) id: 970d62df08 (このIDを非表示/違反報告)
怒らないで委員会会長mAKA(プロフ) - ねこねここねこさん» ありがとうございます……!!恐らくヒロアカ編では明るい雰囲気にするつもりなので、もしかしたらご期待に添えないかもしれませんがこれからも頑張りますのでお願い致します (2019年10月26日 8時) (レス) id: 970d62df08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怒らないで委員会会長mAKA | 作成日時：2019年10月8日 17時
