逃げられない【TH】 (ページ7)

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私が逃げ出す様子も反抗する様子も見せなかったからなのか拘束はとかれソクジンという男の隣に座らさせられた。

『….お父さんは』

いきなり私が話し出したからか少し驚き私の方を向いたソクジンに向かって

『お父さんはどうなるの？』

と言うとまた気味が悪いほど爽やかに笑った

SJ[君お父さんが大好きなの？

商品として売られたって言われてるのに

自分の心配よりもお父さんの心配かい？]

言葉に似合わない笑顔がやけに頭にきて

『そんな回りくどい言葉は要らないから要件だけ言って。』

SJ[おっと.わかったよ]

急に真顔になり

SJ[君を捨てた君の父親ならきっと君の売れたお金でまた政治家でも目指すんじゃない？

家族よりも大事なんだよね。

地位や財産が。]

スーーと息を飲んだ。

もうそれからは言葉が返せず、そのまま私は黙り込んで外の景色だけ見つけていた。

SJ[さあ、降りて着いたよ]

いつの間にか眠っていた私を現実に連れ戻したのはやはり気味が悪いほどの爽やかな笑顔が張り付いたソクジンだった。

無言で私は降りた。

そこは町外れの大きな屋敷だった。

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