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父〔私も同じことを言ったよ。
もっと言えば、私の財力ですぐにでも出すことは可能だった。〕
そうだ。お金ならこの家に沢山ある
父〔でも、嫌だとね断ったんだよ〕
父は私の手を握り
父〔自分の罪は消えないから。そう言ったよ。自由になるにはまだ早いと。〕
先程までぼやけていた視界は完全に見えなくなるほど目から涙が零れた
『お父さん…っん…私、テヒョンに会いたいッ…』
泣きながら言う私の手を撫でる父は優しい笑顔をしていた
妙に緊張してのどがカラカラになって手が震えそうになるのを止めながら警察署の中へ入った
こちらへ、と通された部屋でひとり待つ
シーーンとする空間が、より私を緊張させる
すると、扉が開く音が聞こえて姿が見えた途端私は勢いよく立ち上がった
『テヒョン!』
そして彼は困った顔をして笑うと私の前の椅子に座った
お互い何も話さずただ目だけを合わせていたが、無意識に
『会いたかった』
そう思っていたことが声に出てしまった
TH「A…本当に無事で良かった…」
そういう彼はやはり困った顔のままで私の言った会いたかったの言葉には返事をしなかった
『ありがとう。私のために』
TH「泣かないでA」
気づかない間に私は涙を流していた
それはまさに夜中テヒョンが私に助けると言いに来た日のように
TH「失敗したらって心配だったんだけどAのお父さんの力が大きくて良かったよ」
テヒョンのおかげなのにそう思うけど涙のせいで声が出なくってもう時間は終わりを告げる
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作者名:みぬ | 作成日時:2020年6月12日 0時