逃げられない【TH】 (ページ14)

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昨日渡されたこの子の情報が書かれた紙を見て

TH「Aちゃんだね。

えっ、なんかすごいとこの娘ちゃんじゃーん」

昨日も見たその紙を今見たかのように話したけど

『五月蝿い』

ピシャリとひとこと言ってまだなんの部屋の説明もしていないのにベットに横たわって完全に俺の存在を無視した。

何故だろう

いつもならなんとも思わないのにこの子にだけやけに戸惑ってしまう。

次の日部屋に行くと

TH「Aちゃ～んおっはよ」

声をかけたけど肝心のA居ない。

TH「は？逃げたわけ？」

Aを探すため部屋の奥に入った。

その途端どこからが出てきて出入口の扉に向かって走り出した。

さすがに焦ったけど呆気なく捕まえてベットに放り投げた

しばらく沈黙が続いた

『あんたさここから私を出してよ』

そう不気味なほどな笑顔を見せた

TH「そんなことしたらヨンホヒョンに殺されちゃーう」

持ってきた朝ごはんをAの近くに置いた

TH「そんなにお父さんに会いたいの？」

『ハッ。あんたばか？

お父さんに捨てられたからここに居るのあんなのに会いたいと思う？

もう私は死ぬまでずっと独り』

さっきとの同じ不気味な笑顔のままだったけど目には怒りを含んでいた。

『早くこっから出て私の方からお父さんを捨ててやる』

Aは小さな拳を握りしめていた。

それからだ

俺は出会ってまだ時間も経ってない

そもそも売られるために連れてこられたAを

"守りたい"

そう思うようになった。

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