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向「お待たせしました！これ貰ってください」
奥から数個のマドレーヌを持って向井さんが出てきた。
阿「そんな、いいのに！」
宮「うちの従業員を助けてくださったお礼です、僕からも貰ってください」
二人に言われると断るのも申し訳ない。一言お礼を添えてありがたく受け取ることにした。
阿「わ、こんな時間！そろそろ戻ります」
宮「引き留めて申し訳ありませんでした、今後もよろしくお願いします」
阿「こちらこそよろしくお願いします、宮舘さん！」
会議などでこれから顔を合わせるだろうし、という意味も込めて宮舘さんと同じように目をしっかり見て笑いかけた。
仕事は見て真似して覚えなきゃね。
向「行ってまいましたねぇだてちゃまのプリンセス♡」
宮「康二仕事量増やしていい？」
向「うわ職権乱用や！けど連れてきた俺に感謝してほしいもんやで、可愛かったやろ？」
宮「....そうだね、とても」
ラ「店長遅かったですね、何かありました？」
阿「ごめんね、向かいの服屋さんの従業員さんが両替のレシートなくしたらしくて一緒に探してたら遅くなっちゃった。俺がいない間何もなかった？」
ラ「こっちは大丈夫でしたよ、今日は比較的お客さん少ないですね」
阿「コロナだし仕方ないね、モール全体としても売り上げ落ちてるって上の人が会議で言ってた」
レジに入って他愛のない話をしつつ、戻しの本を分類したり店頭の本のポップを作ったり、まあまあ忙しい時間を過ごす。
阿「ポップってこれで全部？」
ラ「はい！」
阿「わかった。じゃあポップ置いてきちゃうね。あと百均で冬のデコレーション買ってきたから棚に飾ってくるよ」
ラ「わぁもうクリスマス近いですもんね〜」
阿「仕事だけどね」
ラ「ですね笑」
売り出したい小説やおすすめの本を並べてある店頭のゾーンに、手作りのポップを持っていく。ラウールはデザイン力に長けており、いつもポップの作成を快く引き受けてくれるから本当に助かっているのだ。
本好きの俺が推薦文を考えて、ラウールがデザインする。
同僚と手を取り合って職場を造り上げるこの感覚が好きだ。
店頭前の今月売り出したい本のコーナーにポップを飾って、お客様目線で見ようと少し離れて眺めていると、店頭の服を直している宮舘さんを見つけた。
すると視線に気付いたのか、こちらを振り返って微笑みながら会釈をしてくれた。
俺も同じように会釈を返す。
尊敬できる人になりそうだ。
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キキ(プロフ) - LilySnowさん» コメントありがとうございます！私のペースになってしまいますが、頑張りますので楽しみにしてていただけると嬉しいです！コメント嬉しいです(^ ^) (2020年12月17日 23時) (
レス) id: 87fa6c4fe5 (このIDを非表示/違反報告)
LilySnow(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2020年12月16日 22時) (レス) id: 432d049e60 (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - ぽんさん» こちらの確認ミスでした、ご指摘ありがとうございます。 (2020年12月15日 1時) (レス) id: 87fa6c4fe5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキ | 作成日時：2020年12月15日 0時
