裏日常

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「なんで…知ってんの…」

「んー？隠してたつもりやったん？」


なんでお前怒ってんだよ…

別に隠してたつもりは無いし…ただデートしたかっただけだし


「手繋いだ時に熱かったし、顔赤いし、熱で目、うるうるしてるで？」

「っ、だって…」

「…どうしたん？」

「でーと、したかったんだもん…」


それだけ伝えて俯いた

だって、かお真っ赤だもん…恥ずかしいし


「あー、もう！！あんまり可愛いことすると襲うで！？」

「おそっ…！？」

「ほら、しんどいんやろ！」


坂田が俺に背を向けてしゃがんだ

何がしたいんだ…？


「なんでわかってないみたいな感じなん…おんぶや！！…お姫様抱っこして欲しいん？」

「あほ！…お姫様抱っこなんて、して欲しくねぇ…し…、おんぶで、いいしっ」



△


何このたぬき…めっちゃかわええんやけど！！

熱のせいか照れてるんかわからんけど顔赤いし！！目うるうるしてるし！！


理性はち切れそうなんやけど！？


病人襲うのは職業柄宜しくない事は承知なんや、承知なんやけど！けど！


こんなん襲うなって方が無理やない？


しかもうらさん寝てるし！

「さかぁ…」

って寝言言ってるし！夢の中でも出てきてるん！？

荒ぶってるあいだにも家は近づいてくるわけで…


「鍵…うらさん起こすのもなぁ…」


自力で鞄の中を漁りようやく出てきた

たまたま鍵上の方にあってよかったわ…


鍵を開けて靴を脱がしてそのまま寝室に直行

一人暮らしには少し大きめのうらさんのベットにそっと寝かす

なんで大きめなんかは分かるやんな？な？


スヤスヤと規則正しい寝息

ほんま可愛ええわ…あ、今の間にお粥作っとかな


あんまり料理は得意じゃないがうらさんのためなら頑張れる

奮闘すること20分…


「っし！出来た！」

お粥をお盆に乗せ寝室まで持っていくと起きているうらさん

「うらさん、ご飯食べれる…！？」


なんで泣いてんの…？



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気づいたらベットの上

周りを見渡してもさっきまでいた坂田がいない


普段ならなんとも思わない光景が、今はなんだかすごく心にきた


寂しい

つらい

あつい

さむい

坂田がいない


風邪の時に人肌恋しくなるのはこの事か

気づいたら泣いていた


なんで泣くんだよ、坂田が心配するだろ

泣きやめよ、泣きやめよっ…！


「うらさん？大丈夫？」

「らい…じょうぶｯ！」


ふに、唇に柔らかい感覚

ふっと引っ込んだ涙


「あ、泣き止んだ」

ふわって笑う顔を見たら

寂しいなんて気持ちなくなっちゃった


坂田に看病されるなら、風邪もいいかなって





おわれ((

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