裏日常

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一通りのことは全て話した

下を向いて話していても、伝わってくる志麻くんの視線


下を向いてる俺を覗き込むようにして、一言



「うらたさんは、それで...ほんまに後悔せえへんの？」


否定も肯定もしない言葉


後悔をするかしないかと言われれば、当たり前だけどする

でも、それが坂田を苦しませられないのなら、それでいい


坂田の幸せは俺の幸せ


数学の方程式みたいに決まってるんだよ



だから、坂田には人生は一度きり。後悔してほしくない


だけど、後悔はしてしまう

それは紛れもない事実


「するよ...」


「っ、なら！！」

「だけどっ！だけど..！」


「それが、今俺が坂田にしてやれる、最善の方法なんだよっ...！」


俺は叫ぶように言い放った


最善の方法



その言葉を聞いて、志麻くんはなにも言い返してこなかった

いや、言い返せなかった


だって、俺よりも辛そうな顔して俯いてる



「っ、でもね？...聞いて志麻くん」


志麻くんはなにも聞きたくないというように顔を横に振り続けてる


「浦島坂田船は、続けよう？」


「どう、やって？」


俺は一つ微笑んで、最悪の結末を差し出した


「俺が、浦島坂田船を”抜ける“」
　

そう言うと志麻くんは驚きで目を見開いていた

当たり前だ。リーダーがやめるんだもん


「っ、なんで..！？なんでうらたさんが抜けるん！？なんで、なんでなんでなんで！？」


「志麻くん？落ち着いてよ。そんな顔されたら、俺笑って去れないじゃん..」


坂田の前からも、皆の前からも


「なんでや...去るなんて、言わんで？」(去るなんて言わないで？)


「こうするしかなかったんだよ。ごめんね？こんなリーダーで」


「いや、嫌や！俺は認めへん！俺らは四人で浦島坂田船なんやで！？」


「そんなこと言ったって！もうっ、！四人が揃わねぇんだよ！..坂田はぁっ、俺のこと、..！」



「思い出して、くれねぇんだよ」




「え？」




────────▼ 志麻


うらたさんが浦島坂田船を抜ける？


リーダーがおらんくなる？

なんで、こうもバラバラになってしもうたんや



俺らはもう、戻られへんのか？



一人帰り道を歩きながら考える



すると不意になった携帯のバイブ


見るとうらたさんのTwitterが更新されていた



内容を見ると、俺は携帯を落としてしまった


その内容は




うらたぬき@uratasama-kami


私、うらたぬきは本日をもちまして浦島坂田船を


抜けることに致しました


詳しくはこちら→URL....




なんで....？






─────


これ終わらねぇな笑

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