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S-9:臣SIDE ページ9

会社から指定された店まで近いこともあり
健二郎くんとブラブラ歩くことにした。


健『ええ気候やなー』


『だね。けど朝と夜は結構寒くなってきた。あれほんとヤだ』


健『ほんまやな。人肌が恋しくなる季節ですなぁ』



“のう?臣ちゃん”と
ニヤニヤしながら俺の顔を覗き込んできた。



『健二郎くんって何か残念だよねー。結構男前だと思うんだけど』


思ったことを口にしたら
健二郎くんは急に怒り出した。

俺は素直なだけだよーっと
少しスピードを上げて目黒川沿いを歩く。



『健二郎くん変な顔。早く行かないと涼子さんにシバかれるよ(笑)』





まだブツブツと文句を言っている健二郎くん。
そして到着したお店はやっぱり。
アノ人のお気に入りのお店。


『お似合いだよな(笑)』


俺のその呟きは、秋の夕暮れへ消えていった。





“いらっしゃいませ”

“どーも、こんばんわ。白河の連れなんですけど”

“お待ちしておりました。お席でお待ちですので、ご案内いたします”


お店の人にも、いつも挨拶する健二郎くん。
誰にでも分け隔てなく接するいつもの姿。
やっぱり、男前だよな。


健『涼子さんの友だちやったら綺麗な人なんかな?』


ちょっとソワソワしてる健二郎くんが可愛い。
綺麗な人にこしたことはないよなぁ。
可愛い人でもいいなぁ。
おムネは大きければ尚良し。

ま、でも今日は瑠美ちゃん♡


コンッ コンッ コンッ

“お連れ様、お見えになりました”

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作者名:KBZ | 作成日時:2015年10月4日 19時

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