恋の果実 (ページ36)

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S-34：臣SIDE ページ36

LIVE前の独特の高揚感。
それに併せてあの飲み会の後からの
もやもや？もんもん？とした
よく分からない感情で微睡んだのは
窓の外の朝焼けが綺麗な時間だった。

完璧、寝不足。

“登坂さん、覗き見用に1枚お願いします”
モバイルのスタッフさんの声に
快く応える、サングラスにマスクの俺。

“誰か分かりませんけど…”と言われても
今の顔はファンの人達には見せれません。

安心してください。
本番までには！登坂！
顔！仕上げます！！！

『おはよーございまーす』

楽屋には、鏡前で踊るELLYと
椅子に座って何やらiPhoneとにらめっこしてる
健二郎くんがいた。

『健二郎くん、おはよ』

健『おはようさん。臣ちゃん顔むくんでる(笑)』

『本番までには仕上げます(笑)』

健『出来る男やな～。あれから結構飲んだん？その後はお楽しみってやつですか？ええのぅ♡』

『健二郎くん…何か珍しいね、携帯気にしてんの。ゲーム？』

健『いや、アイツ全然返事返して来えへんねん。既読になってんのに』

アイツって…

E『HEY～おみ、おはよ』

『お～エリちゃん、おはよ』

ピコンッ

健『はぁぁあああああ！？』