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S-16:臣SIDE ページ17

ノックと共に変な歩き方で
戻ってきた彼女は、ストンと目の前に座る。


なんかボソボソと言っているけど…
まぁ…うん…

気にしないことにするよ。


相変わらず、目線は目の前の取り皿。
その目力で取り皿割れそう(笑)



チラッと涼子さんを見ると
呆れ顔で彼女のことを見ていた。

けど、その顔がなんか優しかったので
彼女が本来の調子に戻るまで
見届けたかったのかな、なんて思って
俺も何事もないように普通を接することにした。



あれだけ逸らされていた目線。

目の前で動く俺の手に気づいた瞬間
ふっ、とその目線が俺を捉えた。


なんだよ…目合わせれるじゃん。
そう思った時に聞こえてきた声。



“大丈夫です。登坂さんの手が見えてます。私…ビールにします”


俺の問いかけに、思ったより
しっかりと答えたその声に驚いた。

てっきり震えたりするもんだと思ってたからだ。



不思議な女。



不意に逸らされた目線。
その途端に、その目から光が消えた気がした。

また俯きかけた彼女に
俺の右隣りから声がかけられた。



健『初めまして、山下健二郎です!三代目 j soul brothersでパフォーマーやってます!A、関西人なんやろ?仲良くしよやー!』



その声に弾かれたように上がる顔。



A『あ!自己紹介してませんでした!すみません!姫川A28歳です。実は明日29歳になります。大阪在住でOLやってます。涼ちゃんとは短大からの友人で今でも仲良くしてもらってます』


そう言って、涼子さんをみて
へへっと笑顔を見せた。



健『次!臣ちゃんやで!』


臣『あ、あぁ(笑) 初めまして、登坂広臣です。三代目 j soul brothersでボーカルやってます』


“あっさりした自己紹介やな〜”っていう
健二郎くんの声と
私は自己紹介しないわよ、のオーラが凄い
涼子さんは置いておいて
一通り自己紹介が終わった頃に
みんなのドリンクが揃った。

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作者名:KBZ | 作成日時:2015年10月4日 19時

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