これからこの子と【問答王】

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先生サイド

am10:00

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今から3日前──────

先｢おはようー！皆！今日はお外が雨降っちゃってるからお部屋の中で遊ぼうね｣

みんな『はぁーい』

あちゃー笑
やっぱり雨の日は子供たちのテンションも上がりきらないか

特にいつもグラウンドでサッカーやおにごっこ等で、元気に走り回ってる男の子たちは特につまらなさそうにしてる


あれ？？てっきりテンションが低い男の子の中に入っていると思っていた拓司くんは思ったより楽しそう？

よく見るとその手にはなにかの本が握られている。その本を持ったままこっちに来て

伊｢せんせ！このなかからもんだいだして？｣

と、渡してきた。その本とは小学生低学年向けのなぞなぞ集だった

確かに拓司くんは他の子よりは本を読んでいる所をよく見かける。たまにお友達同士でなぞなぞを出しているのも知っていた

先｢いいよ！みんなも誘ってなぞなぞ大会しようか！｣

伊｢やった！みんなよんでくる！｣

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まさかここまで拓司くんがなぞなぞ得意だとは思わなかった

今、計15問出したがその内11問は拓司くんが答えてる。しかも拓司くんよりも早く答えたい！という雰囲気になっており、かつてないほど盛り上がっていた

男児2｢拓司はやすぎだろー｣

女児3｢すごいね！｣

女児4｢拓司くん、これどういうことー？｣

男児3｢拓司！おれとしょうぶしよ！｣

いつの間にか、なぞなぞ大会には沢山の子が参加しててさっきのどよーんとした空気もどっかに行ってしまっていた

先｢はーい！皆、そんなにいっぱい拓司くんに話しかけたら拓司くん、困っちゃうでしょ？1人ずつね｣


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この後もなぞなぞ大会をしたり、拓司くんはなぞなぞ以外にも色々なことを知っていて皆から質問攻めにあっていた

その事に拓司くん恥づかしそうにしていたが一つ一つ丁寧に答えており、益々"拓司くん！これはー？""しょうぶしよ！"という声が広がっていった

今までサッカーなどは他の子と混じってしていたが、積極的に前に出てくる事の無かった拓司くんにこんな一面があったとは私達も驚いた


次の日になっても今まで話したことのなかった子達にも挨拶され、話しかけられ、ですっかり人気者になったのだった

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