#82 your side ページ3
知らなかった。
いや、違う。私は知っていたはずだ。
フレバンスの悲劇は16年ほど前。
私はもう……生まれてる。
私は徐ろに服の前チャックを開け、インナーを少しずらした。
ローさんは憎々しげに目を細め、その“証”を睨む。
『そっか、あの時、たしか「注射だよ」って言って麻酔かけられて施された手術が……』
ロー「……そんな業を背負ってるとは知らずにのうのうと生きてきたんだろ」
返す言葉もなかった。
私は結局、自分のしたいことしか考えてなくて、国のことなんか知ろうともしなかった。
目から涙が溢れてとまらない。
『……ずっと、その痛みを抱えて生きてきたんですね』
ロー「っ、同情か！？ふざけるな、おれは」
『ごめんなさい！！
……私が謝って許される事じゃないけど、ローさんの傷が言えるわけじゃないけど……っ！
国は忘れてる。もちろん、私の親も。
忘れちゃダメなのに……忘れていいはずないのに……！』
嗚咽でうまく喋れない。
と、頭上からぬくもりが私を包み込んだ。
ローさんが私を抱きしめたのだ。
『え……』
ロー「わかってる……お前のせいじゃない、お前のせいなわけない…！
親の罪を子が背負う道理なんてあるわけない！
でもおれは……だったらおれは、おれの怒りは、怨みは……！」
ゆっくりと私を離すと、ローさんは優しく私の髪飾りに触れた。
ローさんがくれたものだ。
『私がつけてていいものじゃ、ないですよね』
ロー「それはもういい。お前の物だ。
お前、ちょっとだけ妹……ラミに似てたんだ。
うるさくて、茶目っ気があって可愛いところ」
優しく見つめるその瞳には、妹さんが写ってるような気がした。
ロー「皮肉なもんだな、初めて大切にしたいと思った女が……まさか敵国の人間だったなんて」
『え、今なんて』
続きは聞けなかった。
突然、私たちの横で爆発が起こったからだ。
ス「見つけたぞ海賊………今度は逃がさん！！」
ロー「チッ………白猟屋！！」
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よる - ワンピースなんも知らない初心者なんですけどゾロが好きすぎてこの小説を読みました！めちゃくちゃ面白かったです！文章の流れや設定が好みすぎてありがとうございます！ (2022年10月6日 3時) (
レス) @page26 id: 810f550f67 (このIDを非表示/違反報告)
結愛(プロフ) - はじめまして！コメント失礼致します！昨日この作品見つけて一気に読んじゃうくらい素敵な作品でびっくりです！！すぐにまた読み返したくなるほど大好きでファンになっちゃいました^^*これからも楽しみにしています！(*^^*) (2020年8月30日 11時) (レス) id: 0b7d173a35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：烏龍茶 | 作成日時：2019年9月14日 23時
