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翌日から私は男バレとの関わりを極力避けて生活し始めた。
急に話さなくなるとかあからさまな事をすると変に思われるから徐々に距離をあけていったりして。
寂しい気持ちもあるけど、角名くんの姿は廊下とかで見れるわけだし今はそれだけで十分だった。
それでも、そんな生活を送って約3ヶ月が経ち12月になったとき
廊下を歩く角名くんをいつも通りバレないよう横目で見ていた、つもりだった。
角名くんはふと立ち止まったと思えばこちらに目線を向けた。
まずい、と思って咄嗟に顔を逸らしてしまったのが間違いで逸らした先には訝しげな顔をした侑が立っていた。
「おい」
「なに、?」
「お前やっぱりここ最近変やぞ」
心当たりしかない侑の言葉に下を向いて口を噤む。
「俺のことも、角名も嫌いになったんか」
珍しく弱気な侑の声に驚いて顔を上げる
「違う」
「ならなんで俺らのこと避けとるん」
「なんか言われたんやったら隠さんと俺らに言えや。何も言わんと距離取られんの腹立つわ」
腹立つ、と言いつつどこか悲しげな侑の表情に傷付けてしまったと反省する。
自分が傷付きたくないからって、周りの人傷付けたら駄目じゃん、
そこからの私の決断は早くて、侑には全部話した。
侑には「はぁ?なんやそれ!!俺なんもしとらんのに避けられとったん!?」と怒られてしまったけど最終的にはまあええわ、と許しをもらった。
「でもなんで角名に助けてもらったのに他に好きな人がおるなんて嘘ついたん。」
「だって、角名くんに好きってバレてるって思ったらテンパって、、。」
「せやからって宮城におるてバレバレな嘘つかんでも」
そういって笑う侑に少しむくれながら
「宮城にいるのは嘘じゃないし」とこぼす
「は?お前好きなん角名ちゃうん?付き合う前から二股か」
「ちがう!好きは好きでも憧れの人なの、リベロとして。」
「やっぱり、違ったんだ。」
そう上から聞こえた侑ではない声に勢いよく振り向く
「角名くん、」
「前はごめんね助けてくれてありがとう」
ずっと言えていなかった事を伝えると角名くんは
「うん、いいよ。ちょっと恥ずかしかったけど。」
と、笑いながら言った。
「ほんとごめんね、角名くん急に言うからびっくりしちゃって」
「でも、合ってる、よね?」
目を合わせてそう言われてしまえば、全部見透かされている気がして私はまた咄嗟に
「、うん!このうるさいあほより全然角名くんの方が好きだよ!笑」
なんて誤魔化した。
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かなちょす(プロフ) - すすさん» コメントありがとうございます!書きたいところだけ書いてしまってるので本当に急展開で申し訳ないです(^^;)文才、、私も欲しいくらいですがお褒めの言葉ありがとうございます! (2021年1月4日 14時) (レス) id: 19fa65fe85 (このIDを非表示/違反報告)
すす - 展開が急なのに変な感じがしないのは、かなちょすさんに素晴らしい文才があるからなのですねぇ。、、、わけてください (2021年1月3日 18時) (レス) id: 34647cc332 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かなちょす | 作成日時:2021年1月2日 0時