角名くんはお見通し

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これ、よく漫画で見るやつだなぁ。

先輩4人から冷たい視線を向けられているのに私はどこか冷静で、最近確かに侑と話しすぎてたかもな〜と頭の中で反省していた。

「侑くんと同じクラスの子だよね？」

「侑くんとよく話してるみたいだけどどういう関係なの？」

こういう事する人ほど侑に嫌われちゃうのにと思いつつも、先輩に嫌がらせされる学校生活なんて望んでないし私のモットーは「平凡に生きる」だから先輩の気に障らないようなこと言って上手く交わしとこうと口を開いた時

私の背後からピコン、と録画を開始する音が聞こえた。

驚いて振り返るとスマホを持った角名くんがこちらに向かってきていた。

「侑、こういう事する人嫌いだと思うけど。」

そう冷たく告げる角名くんに先輩達は顔を青くした。

ちなみに私の顔も青ざめているはずだ。

普通なら好きな人に助けてもらって嬉しかったり安心したりするだろうけど、なんせ角名くんなのだ。

侑や治くんには及ばないが角名くんにだって相当な数のファンがいる。

特に先輩人気が高い角名くんに、助けてもらったとなれば先輩4人どころじゃ済まなくなるかもしれない。

角名くんには申し訳ないけどここは先輩を庇って知り合いでただ話してただけということにしよう。

そう決断して、「あの、違くて」と発した私に角名くんが爆弾を落とす

「うん、違うよね。だって(人1)さんが好きなのは俺だから」

一瞬にしてその場が凍りつく。

角名くんの登場によって険しくなっていた先輩達の顔もより一層険しくなる。

なんで、角名くんにバレてるの、、？

それともこの場を切り抜けるための嘘？

嘘にしてもこれじゃあ後々怖いよ！！！

私は考えた末に、

「やだな〜！角名くん！！私の好きな人は宮城にいるって言ったじゃん！！笑」

「侑にはその人の事で恋愛相談に乗ってもらってただけです！」

「でももう少しで相談も終わるので、！それじゃあ用があるので帰りますね。さようなら。」

と嘘をつき走ってその場から立ち去る。

どうしよう。

怖くて角名くんの顔見れなかったけど、どんな顔してたかな。

折角助けてくれたのに、、怒ってるよね、。

仲良くもなれないまま私の恋も終わったし。

侑とも少し距離を置かなきゃな。

あ〜！！も〜！！家帰って(人2)に全部愚痴ってやる！！！！

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