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17頁 優しい箒 ページ17

バルガス「貴方は……!!」


周りの生徒がなんだなんだとこっちを見ている。
部活中だったようだ。少し申し訳ないな。


A「久しぶり!!
相変わらず、運動が好きだな。お前は。
あ、みんなにも言ってんだけど、私ここの生徒になったからよろしくな。」

といつものようにサクッと事情を話す。

バルガス「そうだったんですか!」

A「まあな。ってか、生徒に敬語は使わないだろう。ちゃんと1人の生徒として接してくれ。」

バルガス「……分かった。」

ちょっと言いにくそうにしていたが、時期になれてくれるといいな。


A「よし。そうだ。箒あるか?……じゃない。
ありますか?お借りしたいのですが。」

バルガス「ああ、使ってない箒が体育倉庫に…。」

その言葉を聞いた瞬間、私は体育倉庫に駆け込む。


A「これか…、ん?あー。お前壊れてるのか。」


最初に手に取った箒は、何をしたらこうなるか……。という程に真っ二つに折れていた。


A「可哀想に。お前だって、もっと飛びたかったろ。」


二つに折れた箒を持って、体育倉庫を出る。


「あの、それ、折れてますけど…。」

と1人の生徒が声をかけてくれる。


A「ん?ああ、いいのいいの。
大丈夫。ありがとう。

バルガスせんせ〜〜!!!
こいつ、借りてくよ〜!!後で返す〜!!」


遠くにいるバルガスに声をかける。
隣を見るとオロオロして、心配そうにしている。

ちゃんと教育されているのだろう。
箒は折れていると、主人の言うことを聞かない。
暴走する可能性もあるため、非常に危険だ。


私は、人差し指を口に当て

A「しーっ。」

と彼に向かってやると、折れたところ同士をくっつけ、魔力を込めた。

しばらくすると、箒は1本に繋がる。


「!?」


生徒は驚いたが、私はそれに気づかなかった。


A「あはは、お前また飛べるぞ。良かったな!」

箒は独りでに動いている。楽しそうだ。


A「んで、早速なんだけど、友人のために学食を買いに行きたいんだ。助けてくれるか?」


箒は、それを聞くと乗りやすいように横に並んでくれた。


A「ありがとう。」


私が箒を跨ぎ、一言発する。


A「飛べっ!!!!


全身に鳥肌が立つのがわかる。
髪の毛がふわっとなびき、次の瞬間高く飛んだ。



A「いいこだね、このままよろしく!」



身を低くする。
最大限に空気抵抗を無くすためだ。

18頁 食堂→←16頁 急がば回れ!



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あんぱん - ジャックハート…もしかして、ヴィランズ手下ですか!? (9月18日 17時) (レス) @page11 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
カリン(プロフ) - 追記 ストーリーを書く上で閃いてしまった作者が50話を少しだけ変更致しました。前はスカラビア寮生と顔見知りふうにしたのですが、無かったように書き換えております。ですが、のちのちちゃんとスカラビア寮の話を書くのでご安心ください。 (2020年5月5日 18時) (レス) id: a65dfc2637 (このIDを非表示/違反報告)
カリン(プロフ) - ありがとうございます!引き続きよろしくお願いします! (2020年4月21日 22時) (レス) id: a65dfc2637 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - とてもおもしろいです!続き楽しみにしています!更新頑張ってください! (2020年4月21日 14時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
カリン(プロフ) - ありがとうございます!頑張ります! (2020年4月19日 23時) (レス) id: a65dfc2637 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シルフォン x他1人 | 作成日時:2020年4月18日 23時

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