先生はウソつき。ｰR.Yｰ (ページ31)

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有岡先輩に家まで送ってもらったあと、

私は山田先生の言葉を思い返した。

─── 涼『 Aが好きだ』

あの言葉が本当なら、

山田先生の気持ちに嘘がないなら、

私はその想いには応えられない。

そして、その想いを打ち明けてくれた事に対して

失礼の無い返事をしなきゃいけない。

A有岡先輩、私、明日山田先生と話します

Limeを送ると、数分して返信が来た。

大貴今日のこと?

Aはい。ちょっと怖いけど、このままだと山田先生に失礼になるので…

大貴偉いね。たぶん俺、Aちゃんのそういうとこを好きになったんだろーな(笑:#7fff00)

A急になんですか(笑)

大貴Aちゃんが決めたことなら、反対はしないよ。俺もついていこうか?

Aいえ。二人で話させてください

" 了解 " と返事が来たところで、一旦Limeを閉じる。

正直、怖いのはちょっとじゃない。

山田先生が私を想ってくれている事実は、私にとっては相当大きなもので、、

その想いに応えられない申し訳無さや、

これからどう接すればいいのかわからない迷い、

自分の言葉でちゃんと伝えられるかの不安、

いろんな感情が込み上げて来て、現実から逃げたくなる。

だけど…ここで逃げたら、

山田先生にも、有岡先輩にも失礼だし、

何より、自分のことを許せなくなる。

だから…現実と向き合うしかないんだ。