先生はウソつき。ｰR.Yｰ (ページ4)

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『ねえ比奈～、

今日放課後ヒマ？』

比「特に用事はないけど…なに？

またサッカー部観に行くの？」

『そ！だって今日は有岡先輩の誕生日なんだもーん！！』

4月15日。

新しいクラスになって1週間。

みんなはちょっとした新生活にドキドキしているだろうけど

私はそれどころじゃない。

平成高校のサッカー部、

3年生の有岡大貴先輩。

彼は、

私の初恋の人。

そんな人の誕生日に

数学の宿題がどーだとか

新しいクラスがどーだとか

そんなの言ってられるわけがない。

昨日、ピアノを弾く前に有岡先輩の誕生日プレゼントを3時間かけて選んだんだから

それを渡すまで今日は帰れない。

『ねっ、時間あるなら一緒に行こ？』

比「いーけどさあ、ほんと好きだね～」

『えへ。笑』

比「そのくせ山田先生にはとことん興味ないもんね」

『それは比奈もでしょ。

てゆーか、あんな仮面教師を好む人の気が知れんわ』

涼「だーれーが仮面教師って？」

『ゔっ！！！来るの早すぎでしょ、、

授業始まるまであと5分あるんですけど』

ホームルーム終わりの教室は油断する。

いくら1時間目が担任だからって

まさか5分前に来るなんて思わない。

そんな真面目な先生、みたことないし。

涼「俺は5分前行動を心掛けてるのっ！

ったく、瀬川は優しい子だと思ってたのになぁ？」

『ざんねんでしたー』

涼「ははっ笑」