先生はウソつき。ｰR.Yｰ (ページ28)

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◇ ページ28

『有岡先輩っ？！』

涼「わぁ、大ちゃん来ちゃったかー」

大「なにしてんの？って聞いてんだけど」

涼「 …見てたんだろ？」

大「 … 」

涼「見てたのにわかんねーの？

まだまだお子ちゃまだね～、」

漂う険悪なムードに、ただ一人おちゃらけてみせる山田先生。

まだ唇に鮮明に残る感触と、

有岡先輩の険しい表情が

今の出来事が現実だったと教えてくる。

大「っざけんな…お前教師だろ！！」

『有岡先輩落ち着いてっ… 』

大「教師が生徒に何してんだよ！！」

涼「教師の前に俺はひとりの男」

大「は…？」

涼「好きな子に触れたいと思うのは、男として、人間として当然の感情だろ？」

『や…山田先生…？』

好きな…って…

涼「 Aが好きだ」

大「 …っ、」

『 …嘘… 』

涼「ホント。

…教師として…抱いちゃいけない感情なのはわかってる。

でも今言ったように、教師である前に俺は一人の男だからね。」

大「 Aちゃん、行こう」

状況が把握できないまま、

私は有岡先輩に立たされそのまま教室を出た。