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その日一日、私はひたすら山田先生と距離を取り続けた 。
授業中も極力先生の姿を見ないよう黒板を見るときは最小限だけ目線を向けた
休み時間は下手に会わないよう教室にこもって音楽を聴いて顔を机に伏せて
移動教室は授業終了と同時に走った
そうやって、精一杯先生と鉢合わせないように…
無駄なことを考えないように…
『 っあああーー!!やっと放課後ぉぉ!!長かったぁ!!! 』
比「 ねえ、今日のA変じゃない?
なんかあったの? 」
『 え?別に何もないよ?
そんなことよりさぁっ、
やっと有岡先輩と会えるんだよ!!やばい!! 』
比「 ……あ。山田先生 」
『 えっ?!ちょま…っ 』
比「 嘘 」
『 はい? 』
比「 やっぱね 」
比奈は1つため息をついて、
私の隣、今日は欠席している川本さんの席の椅子を引いた 。
比「 山田先生となんかあったんでしょ 」
『 ゔ……。
……実は ──── 』
山田先生がまだ来ないことを確認して、
私は比奈に打ち明けた 。
比「 山田先生が寂しい顔を…? 」
『 うん。…気のせいだと思ったけど、やっぱり違うと思うんだよね
明らかにいつもの先生の顔じゃなかった 』
比「 ……私が探っといてあげる! 」
『 え゙ 』
比「 だって、このままだったらAが学校生活不便でしょ 」
『 ま、まぁ… 』
" 私に任せなさい! " と比奈がドヤ顔をしたところで、
教室の扉が開いた。
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作者名:いちごだいふく。 | 作成日時:2018年12月25日 18時