先生はウソつき。ｰR.Yｰ (ページ13)

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◇ ページ13

『あのっ、有岡先輩っ、

今日誕生日ですよね！！

プレゼント…買ってきたので、良かったら受け取ってもらえませんか…？』

大「え？！俺のためにわざわざ？！」

『はいっ。

私、いつも先輩のこと見てるだけだったから、

誕生日くらい何かしたいなって…。

先輩からいつも元気を貰ってるから、

私もお返ししたいと思って… 』

大「っ……何それ… 」

『っ…ごめんなさい、迷惑、でしたか…？』

大「違う！…嬉しすぎて、」

『え…、』

大「ありがとう。開けてもいい？」

『あっ、はいっ』

" 嬉しすぎて… "

そう言った先輩の顔は、少し赤らんでいた。

夕焼けに照らされたせいか、

部活終わりのせいか、

……それとも……なんて、

少しだけ期待してしまいそうになる。

渡した袋を、有岡先輩は丁寧に開けて、

3時間かけて選んだオレンジ色のリストバンドにたどり着くなり、

大「リストバンドじゃん！！欲しかったんだ！！

すっげぇ、Aちゃんてエスパー使えんの？！」

なんて、

キラキラした目で見てくるもんだから

私は思わず吹き出してしまう。

大「えっ？！なになに」

『だって笑

エスパーなんてそんな真剣な顔で言ってくる人初めてだから笑』

大「お？？バカにしてるなお主！！」

『してませんしてません！！』

大「 …っはは笑」

『あははっ笑』

ああ、

やっぱりこういう人好きだなあ。

こうやって、冗談言い合って笑える人。

一緒にいて安心する人。

涼「 …… 」