#___34 ページ35
めい side
ー車の中ー
私は学校までいつも車で行く
もちろん帰る時も遊びの予定がない限りは車
行きはいつも父がいる
父「…今度の日曜日上原理事長と食事会をする。めいもきなさい」
「…もしかして……」
父「もちろん理事長の息子さんもくる。恥をかかないようにしなさい」
「…ちょっと待ってください！ 昨日約束したはずです。私が医者を目指すなら好きな人と付き合っていいって！」
父「誰も、付き合う為に合わせるとは言ってない。ただ、これからめいが私たちと関わる上でお世話になる上原理事長に挨拶をする為だ」
「…でも…」
父「もう話はない。早く学校にいきなさい」
何で…何で…行かなきゃ行けないの…
会いたくない…好きでもない男の人とご飯なんか食べたくない…
どうしたら…私の思い通りになるの…
ー授業ー
ずっと頭の中が空っぽでどうしたらいいのか考えても考えても何も出てこない
小さい頃からお父さんの言う通りに何でもしてきた
ピアノを習え、英語を習え、水泳を習え、門限は今でも7時
中学では部活に入らずに塾に通えって言われて毎日塾だった
そして、留学しろ、挙句の果てには婚約者を決めたとか…
私に選ぶ権利はひとつもなかった。産まれたときから
だけど、お母さんはどんなときも私の味方でいてくれる
なのに…病気なんて…
先生「…と…中本！！」
「…ぁはい！」
先生「聞いてるかー？ちゃんと聞いとかないとテストで点数とれないぞー」
「…すいません(苦笑)」
点数取れない？笑 取れないわけないじゃん
この勉強はもうとっくに習ったのだし
私に出来ないことなんて……
ないんだから
祥生「A、ここ何？」
A「ここは…」
自分の為なら何だって
奪ってみせる
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作者名：mim | 作成日時：2020年3月3日 22時
