＃＿＿49 ページ49
A side
10月10日
今日は私の20回目の誕生日
仕事が終わって今から木村さんとご飯
って思っていたんだけど、ミーティングが入ったみたいでいけなくなった、、
今日は虚しく1人で過ごすことに
家の近くにあるオシャレなケーキ屋さんがずっと気になっていてそこでケーキを買って家に帰った
「ただいま」
当たり前に返事はない。誕生日なのに何か寂しいな
今までは凛や大将、駿静くんにお祝いしてもらって何よりも1番盛大にお祝いしてくれたばんちゃんがいたから寂しくなんかなかった
テレビの横に置いてあるばんちゃんとの写真を見てばんちゃんに会いたくなった私はばんちゃんのLINEを開いていた
「…なにやってんの私…」
とりあえずお風呂に入ろうと思って立ち上がった時だった
ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ
ん？何か頼んだっけな…
「はい」
『A』
何で…
私の名前を言ったこの声は確かに私の好きな人の声だった
ｶﾞﾁｬ
板東「久しぶり…」
「何で…どうやってここがわかったん？」
板東「凛ちゃんに教えてもらった。誕生日やからお祝いしたくて」
そう言ってケーキの箱を見せてきた
私は思わずばんちゃんに抱きついた
何も言わずばんちゃんも抱きしめかえしてくれた
本当はずっと会いたかったんだよ
声が聞きたくてばんちゃんの笑った顔が見たかった
作ったご飯をうま！って言ってくれるばんちゃんに会いたかった
自分から別れをつげたのに会いたかったなんておかしいよね
ごめんね、
自分勝手で…
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作者名：mim | 作成日時：2021年8月2日 16時
