千の夜をこえて-2- (ページ32)

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ep.32 ページ32

山崎 side

〜

『…っ…』

「A…？！」

『……』

「…A…良かった…本当によかっ『誰…ですか？』

「ぇ……？」

A…

嘘だろ…

A…

「A！！！」

『…』

何だ…夢か…

良かった…

母「あら、そういちろう君起きた？」

「すいません…寝てました…」

母「いやいやAも喜んでると思うよ。ずっといてくれて」

「 …」

母「ちょっと、先生のところ行ってくるね。今碧達がこっち向かってるらしいわ」

「分かりました」

A、俺の事覚えてくれてるかな

思い出なんか覚えてなくたっていい

ただ、俺の声、顔、名前だけでも覚えてくれてたら

「A…」(手を握る

『……っ…』ｷﾞｭｯ

「…A？A…？わかるか？」

『……そう……いちろ…う…』

「A……っ……」

碧「おぉ！そういちろう…」

「Aが…！」

碧「A！！！父さん！Aが！」

父「お、おぅ…！先生、呼んでくる！」

A…

〜

先生「検査の結果、特に異常はないみたいです。良かったですね！」

母「はぁ…よかった…」

先生「ですが、念の為しばらく様子を見ましょう」

〜

『…そういちろう…』

「ん？」

『ずっと…居てくれたの？』

「うん。当たり前だろ」

『……ありがとう…』

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

碧「そういちろう、」

母「A〜」

「どうだった？」

碧「特に異常はないって」

「良かった…」

碧「ありがとな。Aの側にいてくれて」

父「とりあえず大丈夫だから、家に帰ってゆっくり休みなさい」

「…いや…」

碧「颯一郎。大丈夫だから」

「分かった…A、またすぐ来るからな」

『…ありがとう…』

病院を出ると、ソラと薫さん、そして、律がいた

ソラ「颯一郎さん、」

薫「もしかして、ずっといたのか？！」

「はい、」

律「…」

「Aは、記憶喪失にもなってない。…お前の事覚えてるぞ」

律「…」

「じゃ、」

律に会ったらAはどんな反応をするんだろうか