千の夜をこえて-2- (ページ13)

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ep.13 ページ13

〜

碧side

『お兄ちゃんお風呂いいよ〜』

「うん」

『アイスアイス〜』

「Aさ、颯一郎とは……どういう」

『どういうって友達みたいな？感じ？』

「……彼氏では……」

『ないけど』

「だよな？よかった……」

律の事もう諦めたのかと思った

『律くんの事もうどうでもよくなったかと思ったんでしょ？』

「……ぇ……」

『バレバレ笑律くんの事をどうでもいいなんて思うわけないよ』

「よな？」

『……でも、最近思うんだよね。律くんを待ってても戻ってこないんじゃないかなって」

「何でそう思うん？」

『…ん〜何回連絡しても既読にもならないし。手紙を残して行ったけど、向こうに行って環境になれれば楽しくなっちゃうでしょ…笑初恋の人にも会えたら気が変わっても仕方ないよ笑』

「……」

『お兄ちゃん、』

「ん？！」

『それでも私は律くんを忘れることなんてないから。』

「……A……」

颯一郎の前であんなに笑ってたAだけど

本当は未だに心の中で泣いてる

きっと今も

部屋で泣いてるんだろう……

『……っ……ぅ…………泣』

律にちゃんと会わせたい

律碧、元気か? 夏祭りそっちに行きます

はぁ…………