僕らのGuardian ［BTS］

SP No.10 ページ10

「あぁ・・・・・首元すうすうする」





事務所にかけられた鏡を見ながら首元に手を往復させる。





昨日の仕事帰り。
ソラに半強制的に連れて行かれた行きつけのヘアサロンで髪をカットされたため、元から短かった髪がさらに短くカットされた。





ソラ「ジュリアン、もっとイケメンになるように好きにカットしちゃって！」





「わかったわ！」ってオネエ系の雰囲気ぷんぷんな美容師が、私の顔を見るなり「なにこの子超やる気出ちゃう！」ってニヤついた。
ギョッとしながらも好き放題切られた結果、自分で言うのはなんだけど前よりもっとイケメンになってしまった。





「これじゃ確かにバレないかも(笑)」





自嘲気味に笑っていると「Aヌナ！超かっこいいです！」って後輩のパク・ゴニルがやって来た。





ゴニル「Aヌナ！どうしたんですか！？いつも以上にかっこいい」





きらきらした目で私を見るゴニルは私の信者らしい。
強くて仕事が出来てかっこいい私を崇拝しているとソラが言っていた。





「ゴニル、今回お前もこの仕事のメンバーに入ってるんだよな？」





ゴニル「はい！今回は先輩方のサポートとしてですがAヌナと一緒に仕事できて光栄です！」





「ゴニルは今回私が男に成りすまして仕事するの聞いてるか？」





ゴニル「はい！なのでAヌナを全力でサポートします！」





はぁ。
これだけ言ってまだ気付かないかこやつは。





「ゴニラ〜じゃぁ取り合えずそのAヌナって呼ぶのは止めようか？お前が女だってバラしてどうするんじゃい！(怒)」





ゴニル「はっ！す、すみません！」





2年前に入社してきたゴニル。
人懐っこく気も利くし私にとったら可愛い後輩だ。
頭も良く教えたことはすぐに身につけるなかなか出来た後輩なんだが、純粋過ぎるせいなのか、たまに抜けたことをするんだよな。





身内がこれじゃ心配で仕方がない。





「ゴニル、何て呼ぶんだったけ？主任から聞いてるだろ？」





ゴニル「ケイスケヒョン！」





「正解。俺も気をつけるからお前はもっと気をつけろよ」





ゴニル「はい！」





一人称を「私」から「俺」に変え準備万端。
車に乗り込みBig Hitへ向かった。

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